日光ケミカルズは2011年9月14日、創業65周年を記念する講演会と懇親会を都内ホテルで開催し、出席した関係各社との親交を深めたほか、先行きが不透明な経済状況下でも一層の成長をめざす決意などをアピールした。
イベントの冒頭で、関係各社に向けた決意表明の挨拶に立った関根茂社長は、65年のこれまでの歩みを当時の経済状況と照らし合わせながら振り返 り、「1970年代のニクソン・ショックと石油危機、その後のバブル景気の崩壊、さらには未だ記録に新しい一昨年のリーマンショックなど、多くの変革、危 機を乗り越えてきた」と力強く語った。
そして、3月に発生した東日本大震災や円高による経済の不透明化に触れ、「日本はいま戦後最大の変革期と言われている」と危機感を表明する一方、 自然学者・ダーウィン(英)が自著「種の起源」の中で述べた「変化に適応できる者のみが生き残れる」という有名な一節を引き合いに出し、「私たちも生き残 れるように、社員一丸となって取り組む」と語気を強め、逆境に打ち勝つ決意を強調した。
続いて、「いま、すぐはじめる地頭力」などの著者でビジネスコンサルタントの細谷功氏(㈱クニエ/マネージングディレクター)を講師に迎え、「地 頭力を鍛える」と題したテーマで講演を実施。細谷氏が定義づける「地頭力」とは一言で表現すると「考える力」を意味し、「結論から」「全体から」「単純 に」それぞれ考える3つの思考力で構成されるという。
インターネットの普及などを背景に情報が拡散する中、「知識や情報にどれだけ付加価値をつけるか」が今後ますます問われるというのが細谷氏の持論で、3つの思考力を身につけることで生産性が向上し、行動を一気に変えることができるという。
講演では、この3つの思考力についての具体例を披露したほか、それを鍛えるために必要な「フェルミ推定」というトレーニング方法を伝授し、「ビジネスや生活シーンで活かしていただきたい」と聴衆に呼びかけた。
場所を移して行われた懇親会では、関根正悟副社長が参加者を前にスピーチを行った。
関根副社長はその中で、一昨年に2020年に向けた長期経営計画の見直しを行ったことに触れ、新たに策定した3つの柱を紹介。1つ目に挙げた「グ ローバル化」について「原料調達から開発・製造技術、販売、物流まで海外との接点なくして我々の事業は成り立たない」と述べたほか、新興メディアの台頭な どを背景に策定した「ITC」(IT+Communication)をテーマに「フェイスブックなどのソーシャルメディアを活用する」取り組みを加速させ る決意も強調した。
また、Green・Clean・Sustainable+Economyの頭文字をとって命名した「GCS+E」では、「植物由来で再生可能な原 料へのシフトをすすめる」と強調。この「GCS+E」のもとでは新たな原料の開発がすでに進められているが、懇親会の場では新原料として「NIKKOL シュガースクワラン」を開発したことも発表し、ポスターやサンプルを並べた会場内の展示コーナーには多くの人だかりができていた。
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この記事は週刊粧業 2011年10月3日号 5ページ 掲載
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