粧業日報
資生堂は、神奈川県主催「第2回(2011年度)かながわ地球温暖化対策大賞」(審査会委員長・高村淑彦東京電機大学工学部教授)を受賞した。
これは、資生堂リサーチセンター(所在地=神奈川県横浜市)で開発し、工場の製造工程で導入している乳液の低エネルギー製造プロセスの開発が評価されたもの。なお、表彰式は2月6日、神奈川県庁にて開催される。
「かながわ地球温暖化対策大賞」は、神奈川県が2009年7月に制定した地球温暖化対策推進条例に基づき、地球温暖化対策の推進を図ることを目的として、温室効果ガスの排出削減に寄与する取り組みをした企業、団体、その他の法人・個人を知事が表彰する制度で、2010年度に創設された。温室効果ガス削減実績部門と温室効果ガス削減技術開発部門の2つの部門があるが、乳液の低エネルギー製造プロセスの開発が評価され、温室効果ガス削減技術開発部門での受賞となった。
今回受賞した乳液の低エネルギー製造プロセスは、従来一般的であった、すべての原料を一旦加熱し乳化してから冷却するという方法を見直し、一部の原料を加熱して高濃度の乳液を作り、それを常温の水分で薄めながら自然に冷却させることで、加熱のエネルギーを低減できることに加え、冷却のプロセスそのものが不要となる製造法。この製造法により、処方も品質も変えることなく、これまで加熱・冷却に要していたエネルギーを大幅に削減することができ、従来に比べ約65%のCO2の削減が可能となった。
この乳液の低エネルギー製造プロセスは、「ばら園ローズボディーミルク RX」から導入されており、今後、他の製品にも順次導入していく。
この記事は粧業日報 掲載
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