花王鹿島工場は2012年3月、持続可能なパーム油を使った製品の生産・加工・販売ができる工場として認証審査(RSPO*1 SCCS*2 認証)に合格し、認定を受けた。
同社は2007年に熱帯雨林の伐採による生態系の破壊や農園での厳しい労働環境などのパーム油生産に関する課題解決をめざす国際的な非営利組織RSPOに加盟した。次いで2010年9月より、認証方式のひとつであるBook and Claim(ブック アンド クレーム)方式*3 で認証パーム油の購入を開始し、2011年度は国内において購入するパーム油に関して、認証パーム油比率100%を達成している。
このほど、2012年3月に花王鹿島工場が、RSPOにて認証されたパーム油を使った製品の生産・加工・販売ができる工場として認証審査(RSPO SCCS認証)に合格し、認定を受けた。
同社では、今後も生物多様性を考慮した持続可能な原材料への転換をできるかぎり進めていく。また、十分な量を調達できるかぎりにおいて、2015年までには認証されたパーム油だけを使って製品化することをめざしている。
*1 RSPO (Roundtable on Sustainable Palm Oil):
持続可能なパーム油の生産と利用を促進する為の円卓会議
*2 SCCS (Supply Chain Certification System):
生物多様性保全のための厳しい条件をクリアし、RSPOから認められた農園でとれた持続可能なパーム油を使った製品を生産・販売し、消費者の皆さまにお届けできるようにする目的でつくられたサプライチェーンシステム
*3 Book and Claim System(ブック アンド クレーム方式):
RSPO認証のパーム油のクレジットを取引するシステム。RSPOにより認証された農園が生産、登録したパーム油の量に応じて発行された「認証クレジット」を購入することで、クレジットに応じた量の認証パーム油を購入したと見なすことができる。
パーム油の原料であるアブラヤシ果房(現地メーカーの取引の様子)
鹿島工場の概要
1.工場長:南雲 博
2.操業開始:1980年4月
3.所在地:茨城県鹿島郡神栖市東深芝20
4.主な生産品:工業用製品(トナーバインダー、界面活性剤など)、食用油脂製品(業務用)
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この記事は粧業日報 掲載
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