コーセーは、4月1日に本社(東京・中央区日本橋)にて「2013年度 新入社員入社式」を行った。式典には今年度の総合職採用30名(男性13名、女性17名)が出席し、小林一俊社長が下記のとおり訓示を行った。なお、今年度の美容スタッフ職採用は81名。入社式は、3月26日にコーセー王子研修センター(東京・北区王子)にて行っている。
社長訓示(要旨)
入社おめでとう。皆さんの社会人としての門出に対して、まずはお祝いを申し上げたい。
年末の政権交代後、景気浮揚やデフレ脱却への期待、TPP交渉参加への動きなど、停滞の長かった日本経済においても、新たな変化への兆しが見えてきた。とはいえ、震災復興の遅れや原発事故の収束といった問題に加え、近隣国との関係、エネルギー政策、一向に歯止めがかからない少子高齢化なども含め、我々消費財メーカーにとっても、まだまだ先が見通しにくい厳しい経営環境が続いている。
ただ、この先行きの不透明さ、不確かさ、すなわち「高リスク社会」という状況は、「全ての物事はこれまでの延長上にあるわけではない」と考え、逆に「自分自身を変えるチャンスである」とポジティブに捉えるべきである。
直面する問題や課題は制約と考えるのではなく、これまで抱えていた問題が顕在化したと前向きに捉え、我々の企業活動や事業構造を抜本的に見直すチャンスであり、まさに「ピンチをどうチャンスに変えていくか」と考えて欲しい。
さて、皆さんが社会に出るにあたり、化粧品という産業を選択されたのだが、どんなに世の中が変化しようとも、生活に彩りや潤いを与え、世の中を明るくするという、この産業の担う役割は、今後もますます大きくなるであろう。
このことは、先の大震災という大変不幸な経験の中でも再認識したことでもあるが、かねてからの「物質的充足から心の満足へ」という消費変化の方向性は、ますます、化粧品という「感動や満足を提供する産業」にとっては追い風になり、我々の責任と、やりがいも高まっていくと考えられる。
当社は現在、全社一丸となって改革に取り組んでいる。私が6年前に社長に就任して以来、「現場力、スピード、シンプル化」をモットーに掲げ、創業以来蓄積してきた我々のもつ本来の強みをより一層研ぎ澄ませつつ、変えるべき点は思い切って見直し、社員全員の「意識」と「行動」も含めて改革を進めている。
これまでの改革で、変化する流通への対応や経営効率の向上といった面では成果が出つつある。これからは、競争の舞台が「世界」に移りつつあることを踏まえ「グローバル視点」に発想を変えながら、さらに、ますます加速する消費・購買行動の変化に対応し、これまでに無い新しい取り組みにもチャレンジしていく必要がある。
皆さんは、このようにあらゆる意味での“転換期”に我々の仲間に加わっていただくことになるが、そんな皆さんには、次の2つのことを期待したい。
まずは「チャレンジ精神」。若い皆さんだからこそ、我々や、業界の持つこれまでの習慣や常識にとらわれない斬新な発想を活かして欲しい。我々は業界ではチャレンジャーという立場でありつづけるべきであり、皆さんはそのチャレンジ精神を率先して体現する存在であってほしい。
もうひとつは「自分を磨く」ということ。当社に憧れて入社し、愛社精神をもって働くことは大切だが、それはコーセーという看板やブランドに頼ることとは違う。まずは自分自身を磨くことを通じて、新たなコーセー像を自分が創っていくという気概を持ち、業務に取り組んで欲しい。
この2つを常に胸に抱きながら、今日からコーセーの一員として、我々と一緒に新たな未来を切り開いていこうではないか。
この記事は週刊粧業 掲載
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