資生堂、国内外で抜本的な構造改革に着手

週刊粧業 2014年11月17日号 2ページ

資生堂、国内外で抜本的な構造改革に着手
 資生堂は、魚谷雅彦社長が主導するマーケティング改革のスローガンとして「構造改革なくして成長なし」を掲げ、国内外において抜本的な構造改革に着手している。

 契機となったのは、魚谷社長が国内外の事業所を回り、1万数千名の社員と会う中で、同社が直面している最も深刻な問題である「悪循環」に気づいたからだ。

 「店頭売上計画が達成できなくなると、セルイン偏重の営業活動に終始し、流通リベートや期末在庫の増加、在庫鮮度の悪化を招く。これにより、(本来成長にとって欠かせない)消費者向けマーケティング投資やR&D投資が減少するという由々しき事態が発生し、結果としてイノベーティブな商品が開発されないという悪循環を繰り返してきた。ここからの脱却が急務だ」(魚谷社長)。

 まずは、こうした悪循環からの脱却に向け、「顧客起点のマーケティング」によるブランドへの投資と、「事業構造の抜本的見直し」による投資の原資確保の2点をキーポイントとして改革に挑む。

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