日本コルマー・研究開発本部、ソリューション型製品開発を推進

粧業日報 2016年1月29日号 1ページ

カンタンに言うと

日本コルマー・研究開発本部、ソリューション型製品開発を推進
次世代に向けた原料・処方開発を推進、
現代女性の一助となる開発提案も

 ――現在、注目されているカテゴリーや今後、取り組みたいテーマについてはいかがですか。

 小池 冒頭で述べたとおり、「高機能化・高付加価値化」への対応だ。化粧品は、効果は謳えないが、使って効果を実感できるものへと着実に進化している。あくまで化粧品の範疇になるが、医薬品レベルの効果を訴求した化粧品の需要が拡大してくるはずだ。

 そこに高付加価値の要素があると考えており、近年増えている化粧品のような使用感を訴求した医薬品にも注目している。今の環境にあった化粧品開発と併行して、次世代に向けた原料開発、処方開発を今後も着実に進めていく。

 新たに横浜研究所でスタートした「敏感肌向けの化粧品」の開発もその1つだ。「自称敏感肌」という生活者は多数存在する。敏感肌質は、食生活などの影響もあるが、皮膚バリア機能の低下も原因の1つである。

 それは、毎日のスキンケア方法にも問題がある。キレイ好きであることは決して悪いことではないが、(肌に)残さなければならないものまで落としてしまうと、バリア機能が低下し、弱肌になりやすい。

 堀内 また、自称敏感肌女性の増加は、スキンケアで使うアイテムの変化が、もう一つの要因と考えている。

 一昔前は、化粧水をつけた後、乳液、クリームといった油系(乳化系)のアイテムを使うスキンケアが主流だったが、現代女性の多くは、化粧水後も美容液やオールインワンゲルといった水系のアイテムで済ませている。

 肌の潤いを閉じ込める役割の油系アイテムの使用頻度が減り、皮膚バリア機能が低下していると考えられ、乳液やクリームを普段のスキンケアに入れ込めるようなコンテンツづくりもマーケティング部の課題として取り組んでいる。

 小池 それは単に、過去のベーシックな美容法に戻そうという考えではない。

 女性が油系アイテムを敬遠するようになった背景には、ベタつきなど使用による不快感なども少なからず原因としてあった。しかしながら、今では製造機械や技術が進歩したおかげで、既存の処方であってもベタつきを抑え、さらっとした使いやすいクリームが完成する。

 新しい処方開発も進めるが、最新の設備や技術を取り入れることで、まだまだ新しい化粧品を生み出せると考えている。
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