日本コルマー、持続的成長へ強い企業体質づくりを推進

週刊粧業 2020年1月1日号 54ページ

日本コルマー、持続的成長へ強い企業体質づくりを推進
 化粧品・医薬部外品OEM/ODM業界国内最大手の日本コルマーは、インバウンド消費の減速感が見られた2019年も堅調に売上を伸ばし、2020年3月期における16期連続増収を射程に収めた。

 神崎友次会長に今後の展望を訊ねた。

 ――国内化粧品OEM業界の今後を展望していただけますか。

 神崎 インバウンド消費の減速は私たちOEM業界にも影響が出てきている。だが、景気の低迷は、開発製造のアウトソーシング需要の拡大を加速させると私は捉えている。

 人口減少により化粧品市場の縮小傾向が進む中で、OEM業界としては今後も持続的な成長が可能だとみている。

 一方で、有望市場ということで海外OEM企業の参入など競争は激しさを増すだろう。

 ――そうした市況を迎えるにあたり貴社の成長戦略をお聞かせください。

 神崎 当社は「工場の分散化」、独自性・差別化を追求する「研究開発力の強化」、そして「下請け体質からの脱却」の3つをテーマに掲げ、景気や市場競争に左右されない強い企業体質づくりを進めてきた。今後も投資を緩めることなく強化していく。

 研究開発では「横浜研究所」の増床を計画している。18年に移転拡大したばかりであるが、さらに約100坪広げて約250坪とし、研究員を増員する。

 とはいえ、人口減少により日本国内の市場縮小が避けられない状況が今後も続く。ブランドメーカーと同様に、私たちOEM業界も「グローバル化への対応」を進めていかねばならない。

 建築を進めてきたベトナム工場が2020年2月に竣工する。早ければ秋頃から稼働する予定で、中国に次ぐ新たな海外生産拠点として顧客のグローバル深耕をサポートしていく。
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