ダイセル、1,3₋BG市場にも天然由来の波、ジェノマティカ社と連携強化へ

週刊粧業 2020年6月8日号 4ページ

2020年6月12日 13時00分

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 オーガニック・ナチュラル化粧品市場の成長拡大とともに、石油系・合成原料を使用しないフリー処方を採用するブランドやアイテムが増えている。フリー処方は「安心・安全」を保障するものとして、製品の付加価値やブランドイメージの向上につながっている。

 また、近年はサステナビリティをテーマに、化粧品に用いる原料の選定の際に製造・供給過程における環境への影響を重視する傾向が見られる。

 化学品メーカーのダイセルは、1,3₋BGの製造・販売を行う中、迎えるサステナブル時代への対応として、米国・カリフォルニア州に本社を置くジェノマティカ社が開発した植物由来の1,3₋BG「Brontide(ブロンタイド)」の国内供給を2017年より開始している。

 1,3₋BGは、化粧品の保湿基剤や植物などの抽出剤として用いられる成分で、安全性の高さに加え、抗菌性、感触改善といった副次的な機能を持つことから、様々な化粧品に用いられている。

 ジェノマティカ社は、カリフォルニア州に本社を置くバイオテクノロジー分野の大学発ベンチャーで、発酵技術によりサトウキビやトウモロコシなどの糖から化粧品グレードの1,3₋BGを製造する技術を開発した。ジェノマティカ社の最大の強みはプロセス研究による膨大なサンプル数と発酵環境をコントロールするノウハウだ。

 その発酵をベースとしたバイオ技術は、世界の化学品市場調査を行っているICIS社が革新的な化学技術・製品を表彰するイノベーションアワードを受賞するなど高い評価を得ており、パートナー企業に迎えて製品開発を進める企業は増えている。

 ダイセルは、自然志向への対応策としていち早くジェノマティカ社と提携し、天然由来の1,3₋BG「Brontide」の取り扱いを開始した。

 販売からわずか2年だが、「欧米での受注は増えており、加えて国内・アジア各国からの問い合わせも増え続けている」と同社は話す。

 1,3₋BG市場は、中国・アジアを中心に世界的に増大している。そうした中、天然由来の1,3₋BGはそれ以上の伸長率で需要が拡大しているという。同社は今年より、「Brontide」の独占販売権をアジア太平洋地域に拡げてマーケティング展開していく。

 天然由来の保湿剤の開発に成功しているメーカーはまだ数社だが、参入企業の増加により市場拡大が予想される。

 「1,3₋BGは、安全性の高さなどに加え、成分特有のさらっとした感触に納得して用いられてきた経緯もある。化粧品にとって感触は重要な要素であり、天然由来への切り替えのタイミングで、『Brontide』に興味を持っていただけるようマーケティングしていく」

 ダイセルは、1,3₋BG市場で唯一、完全無臭化に成功しており、1,3₋BG市場で世界シェア2位を誇る。天然由来1,3₋BG市場においても、無臭化など品質向上に向けてジェノマティカ社との連携を強化し、アジアを中心に世界でのプレゼンス向上を図っていく。

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