富士経済は、2012年3~5月にかけて、専門調査員による対象企業・関連企業・団体等への直接面接取材を行い、メークアップ10品目の国内市場動向を調査分析した。
メークアップ市場(規模)は、2011年が4660億円、2012年(見込)が4637億円と予測している。うち、ベースメークは2011年が2673億円、2012年(見込)が2665億円、ポイントメークは2011年が1987億円、2012年(見込)が1972億円とした。
メークアップ市場は、2008年以降縮小が続いている。2011年は、東日本大震災が発生しTVCMの投下が見送られたことから、春夏向けアイテムは苦戦した。
しかし、秋以降は新商品投入やそれに伴う広告活動で持ちなおすメーカーやブランドも見られ、4660億円と前年比1.4%減にとどまった。2012年はマイナスが続いている市場も下げ止まり感が見られ、前年比0.5%減の4637億円と減少幅が小幅になると見込まれる。
ベースメークでは、1本でベースメイク完了という手軽さとアイテムを集約できる買い得感から、2008年頃よりBBクリームが需要を獲得している。2011年は、低価格帯ブランドから相次いで新商品が投入された。
これまでは通販ブランドやセルフブランドからの展開が中心だったが、百貨店ブランドからも商品投入が進んでおり、2011年に140億円、2012年も前年比10.0%増の154億円が見込まれる。
BBクリームの使用定着でフェイスパウダーの使用機会が増加。また、予約受注販売で展開される「ミラノコレクション」(カネボウ化粧品)がヒットしたこともあり、2011年はフェイスパウダー市場が拡大した。
しかし、メークアップベース、ファンデーションと比較すると低価格であるBBクリームへの需要シフトが続くことで、ベースメーク市場の縮小も続くと見られる。
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この記事は粧業日報 掲載
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