限られたお金や時間の中で、レベルを落とさずにきちんと手入れをする――。美と健康については、そんな現代女性のライフスタイルが浮かび上がってくる。20~30代女性412名に行った今回のアンケート調査(調査協力:マクロミル)では、2009年と同様、生活シーン別の使用状況や注目カテゴリーなどについてたずねた。解説では、3年前との比較も行っている。
【サプリメント】愛用者の期待3年間で変動
美容効果が一気の台頭見せ
前回にサプリメントの利用実態を調査した2009年の結果に比べ、有効回答の総数が320件から412件と母数が30%近く増大した一方、進行形で「利用している」とする回答は35.4%で前回比10.9Pの減少と愛用者の輪が大きく狭まった傾向が見えた。
さらに、かつての愛用者からの離脱ではなく、きっぱりと「利用していない」と意思表示をした回答は前回の24.1%から39.6%へと“アンチサプリ派”の勢力図が広がり、こと20~30歳代女性という特定の領域ではサプリメントの普及・浸透が後退局面にあるとわかる。
直近の3年間で世相の変化を考えた場合、景気の冷え込みに自然災害が重なって消費マインドの低下に追い打ちをかけた側面がある。
これがサプリメントの購買に影響しているとの見方はできるが、さらなる実態掌握の必要性がありそうだ。
サプリメントの愛用を「やめた」とする理由の最上位に挙がったのは、回答の母数が増えてなお「面倒になったから」だった。
構成比が45.6%で前回の値とピタリ一致しているあたりに、人の無精さこそ、サプリメントの消費拡大を阻む大きなネガティブ要因だと見て取ることができる。
これに対して、2009年の調査結果と比べ「効果がないから」(9.4P増の35.0%)という明解な離脱要因が増加している点はサプリメントの根深い課題だと言える。
さらに、商品力をつかさどる重要な座標軸である価格の面で、愛用をやめた理由で「高いから」とする声が3年間で約2.5倍の46.6%へ急増している。
低価格傾向が言われている化粧品市場の対岸で、サプリメントの高価格化が進行しているのだとしたら、参入企業の価格戦略が問われる。
【サプリメントの利用実態・質問項目】
1.サプリメントの利用状況は?
利用している/以前は利用していたがやめた/利用していない/その他
2.やめたと答えた人のみ、その理由は何ですか?(複数回答)
高いから/面倒になったから/効果がないから/身体に変調をきたしたから/まずいから/その他
3.以下、利用している人のみ、利用のきっかけは何ですか?(複数回答)
インターネット/ドラッグストアなどの店頭情報/家族・友人の薦め/雑誌の記事や広告/TV/新聞の折り込みチラシ/人にもらった/その他
4.利用目的は何ですか?(複数回答)
不足する栄養素の補給/体調を整える/アンチエイジング/美白/食事の代用として/その他
5.効果を実感できていますか?
実感できる/わからない/実感できない
6.今後も継続しますか?
する/迷っている/しない/その他
7.摂取しているサプリメントの種類は?
1種類/2種類/3種類/4種類/5種類/6種類以上
8.摂取しているサイクルは?
毎食前/毎食後/1日2回/1日1回/体調不良や肌トラブルが生じた時のみ/不定期/その他
9.摂取している成分は何ですか?(複数回答)
ビタミンC/ビタミンB類/ミネラル/コラーゲン/ビタミンE/ビタミンA/コエンザイムQ10/カルニチン/キトサン/ハーブなどの植物エキス/αリポ酸/アスタキサンチン/その他
10.摂取したい成分は?(複数回答)
コラーゲン/ビタミンC/コエンザイムQ10/ミネラル/ビタミンB群/ビタミンE/ビタミンA/カルニチン/αリポ酸/キトサン/ハーブなどの植物エキス/アスタキサンチン/その他
11.サプリメントを選ぶ時の基準は?(複数回答)
効果/価格/成分/メーカー名/パッケージ表記のわかりやすさ/販売員の説明やアドバイスが聞ける/その他
12.サプリメントに対する疑問は?(複数回答)
本当に効果があるのか/自分に合うものは何か/正しい摂取方法とは/効果に副作用はないのか/なぜ価格が高いのか/特になし/その他
【調査概要】
調査協力:株式会社マクロミル
サンプル抽出方法:株式会社マクロミルが保有するネットモニタからランダムに抽出
対象エリア:全国
調査対象者:20~39歳の女性
対象者割付:女性/20~24歳、女性/25~29歳、女性30~34歳、女性35~39歳(各103サンプル)
調査実施期間:2012年6月19~2012年6月21日
【PDFダウンロード】「【消費者アンケート】サプリメントの使用状況」はこちら
この記事は週刊粧業 掲載
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