週刊粧業
週刊粧業が毎年実施している受託製造メーカーへのアンケート調査(計38社)の結果がまとまった。回答企業は大手から中堅までの総勢38社に達し、新たな顔触れも加わっている。世間を覆う負の景況感とは裏腹に、今年も業績を伸ばす企業の姿が鮮明になっている。
●今期の業績見通し
〔総合評価〕〔対前年比〕〔増減の要因〕
今期の業績見通しは、「伸長」「横ばい」「後退」それぞれの割合に大きな変化はなかった。昨年の調査結果と比較すると、「伸長」が2.3P増加し、「横ばい」が2.1P減少している。業績を伸ばすケースが増えるとともに、「伸長」と「横ばい」を合わせると95%近い企業が業績を維持、あるいは拡大できるとの見通しだ。
具体的にその伸長率を問う項目では、「6~10%」が最多の29.0%を占めた。昨年の8.0%から急激に数値を伸ばす結果となった。
一方で、「10%以上」と「1~5%」は昨年からそれぞれ2.3P、11.1P減り、「横ばい」も10.8P減少している。
成長率が10%を超える企業こそ減ったものの、「6~10%」の中間ゾーンがボリュームアップしたことで、伸長の足どりが一段と力強さを増した印象だ。
好調の要因では、「取引先が増えた」とする回答が56.3%だったのに対し、「既存顧客からの受注が増えた」は31.3%にとどまった。新規と既存で対照的な結果がもたらされた格好だ。
既存顧客の受注増を成長要因とした企業は昨年調査で63.0%を占めたが、この1年間で受注環境が急変した可能性がある。依然として異業種による新規参入は衰える気配がない一方で、リピート注文は伸び悩む傾向にあるようだ。
ただ、「既存顧客からの受注が減った」ことを業績悪化の要因とする企業は、今回の調査ではむしろ減少している。
その一方で、悪化の要因を「取引先が減った」とする企業が昨年はゼロだったのに対し、今回は12.5%に達した。新規参入が増加している裏側で、化粧品事業から撤退するケースが含まれている可能性がある。
また、減退の要因では、「円高の影響により海外向け製品の出荷額が伸び悩んだ」とする回答もあり、海外の動向も無視できない要素になっている。
【その他の質問項目】
●商品政策について
〔アイテム構成の変化〕〔商品開発の方向性〕
●環境マネジメントシステムに関する国際規格の認証取得状況
〔ISO9000~1〕〔ISO14000~1〕〔OHSAS18000〕〔取得した認証はない〕
●薬事法上の「製造販売元」となっている比率
〔自社が製造販売元となっている比率〕〔製造販売元を引き受ける際の方針〕
●安全性を担保するうえで試験対応は社内外のどちらが優位か
●エコサート認定原料について
●自社PB化粧品の展開について
●今後の成長戦略について
この記事は週刊粧業 掲載
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