ケイズ、化粧品開発展で容器とOEMの総合力を前面にアピール

週刊粧業 2014年10月13日号 7ページ

カンタンに言うと

ケイズ、化粧品開発展で容器とOEMの総合力を前面にアピール

 化粧品容器商社から派生したOEM展開で地力を養ってきたケイズ(本社=石川県金沢市)が、第5回化粧品開発展で資材と中身を総合的にカバーする多面的な企業として名乗りを上げる。

 従来、化粧品関連の展示会では出展ブースに中身づくりを標榜する演出を封印してきた同社だが、ここへきて「バルク作りからご縁が始まる新規のお取引先も出てきた。雇用や経験が実ってOEMにも地力がついてきたと思う」(角嶋一幸社長)という局面を迎えていることから、4小間を構える展示ブースではOEMに関する説明説得材料を中心に据えて新しい企業属性を積極的にアピールする。

常に課題掲げて問題意識
今期は提案力向上見据え

 ケイズは「容器・パッケージ ゾーン」に出展する今回、来場者の目線に映る立ち位置として「トータルコスメプランナー」という形を打ち出している。

 言い換えると、2011年9月にバルク作りのワムインターナショナルを経営合併して容器の提案とOEM事業の融合を目指してきたケイズにとり、本展示会は新しい企業特性を掲げることで合併は正解だったと業界に発信する絶好の機会なのかもしれない。

 2015年3月期は、従来から追い掛けている「化粧品作りのコンシェルジュ企業であろう」(同)という経営方針を強めている。文言「コンシェルジュ」には、顧客企業に「利便性を感じてもらえる企業でありたい」という狙いがこもっている。

 そのため、容器と中身の両軸から製品提案ができる強みに磨きをかけ、「お客様が何を望んでいるかを見極める力を高めるとともに、情報提供力の強化までを含め、完成品へと導く提案能力の向上を目標にしている」ことが今期の必達テーマにあがっている。

 こうした目標設定の根拠について、角嶋社長は大手OEMを向こうに回す新興として「お客様が望まれる以上のことをやっていかないと、充填セットアップから成長してきた当社は勝ち残っていけない」と危機意識を隠していない。

 一方で、角嶋社長は1998年創立の同社が経営合併というターニングポイントを経験したことで「社員らはチーム力がついて対応力が高まったと思う。それでも、まだまだこれから」と一定の評価を下している。

 実際、容器の営業マンとOEM担当者が二人三脚で対応する商談機会が増加し、お客から進行が「スムーズになった」と指摘される中で成約率が向上しているという。

ヘビーブロウ等4テーマ
時流に添える構成を意識

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 前出の通りOEM事業で実力が高まってきた同社だが、そこはやはり本尊の容器提案で光る存在感があってこそのバルク作りという前提がある。

 本展の容器ラインナップは、主に4種類の基本テーマで製品を構成している。

 まず、景気の回復基調や外国人消費のほか国内メーカーが向けるアジアへの目線を捉え、アップグレードが売り物のヘビーブロウや高級容器の一群を設けて来場者のアイキャッチを狙っている。

 足下の傾向として「以前ならニーズがなかった豪華で高額な容器の引き合いが増えている。この流れは、まだしばらく継続すると見込む」(同)ことから、確実性のMDで来場者を迎える。

 高級容器の品揃えでは国内メーカーが得意領域としない中で、同社が擁する海外調達網が効力を発揮しているという。

 また、ケイズは2013年に提案した機能性チューブで顧客企業から大きな好評を博して売上実績を伸ばした経緯があり、このメニューで再度の期待に応える周到な準備も進めている。

 アプリケーターなど先端機能が特徴の製品に加え、衛生面の優位性が際立った新製品の提案も視野に入っている。

 さらに、一過性ではない消費基盤を確立したとの見方が多くなった「オイル美容」の勢いを注視し、来場者の目線を奪えるラインナップが整ったという。

エアレスの成功踏み台に
奥深い引き出しの構築へ

 同社はかつて、海外製エアレス容器の供給で販売先から支持を集めて業績を伸ばした実績がある。

 一方で、こうした支持は反動をともなって一部の販売先に「ケイズはエアレスが得意」といった先入観を植え付け、イメージが先行していたことを否定していない。

 そうした実態を踏まえ、本展では他の展示会に増して多彩な製品バリエーションを構えて開催初日を迎える。

 スキンケア用途が中心軸という構成をブラさない中で、同社の新しい営業方針を業界へ指し示す3日間になるようスタッフ全員が決意を一つにするという。

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