ポーラ、「水をまとう」肌になる洗顔料を開発

訪販ジャーナル 2020年7月13日号 7ページ

カンタンに言うと

  • 角層表面に吸着し肌そのものの保水力を高める技術
ポーラ、「水をまとう」肌になる洗顔料を開発
 ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業は、独自に開発した天然由来の新成分「Mal2Far(マルツーファー)」を、洗顔後の角層表面に吸着させることで、肌そのものの保水力を高める新たな製剤化技術を開発した。

 これにより洗顔後の乾燥感を防ぐことができ、うるおい実感の高い洗顔料が実現できる。この知見は、今後のポーラ・オルビスグループの製品に活用される。

  洗顔料は、皮脂汚れなどを落とす一方、肌に必要な生体の保湿成分も洗い流してしまうため、洗顔後に乾燥感を生じることがある。これまでにもうるおいを保持させるために水を抱える高分子の保湿剤などが配合されてきたが、保湿剤が洗い流されてしまい肌に残らず、望むようなうるおい実感が得られないことが課題だった。そこで、肌そのものが「水をまとった状態」にできる製剤の実現を目指した。

 洗顔後に「水をまとう肌」にするため、水を多く保持することができる性質と、角層に吸着し肌に残りやすくする性質を合わせ持つ新成分「マルツーファー」を開発した。この成分の洗い流しに対する耐久性を評価した結果、水で洗浄した後も4分の3以上が残ることを確認した。

 次に、角層を用いた洗浄実験で水分を保持する力を評価した。既存の高分子保湿剤を配合した従来品と比較した結果、新成分を配合した開発品は、洗浄後の角層の水分保持量が3.5倍以上に高まることが確認できた。

 以上のことから、肌そのものの保水力を高める洗顔料が実現した。この洗顔料で洗った後は、水をまとった肌になるため、次に使う化粧水などの肌なじみや浸透効果の向上も期待できる。

 今回開発した成分は、天然由来であり、肌だけでなく自然環境への配慮の観点からも有用で、今後この新成分を積極的に活用することにより、サステナブルな製品の開発を加速していく。
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