DRC、評価機関としてSESの活動に寄与

週刊粧業 2020年10月19日号 19ページ

カンタンに言うと

  • 人種の肌特性を解析する技術開発も
DRC、評価機関としてSESの活動に寄与
 化粧品・医薬部外品のヒト安全性・有効性評価試験を行うDRCは、日本の評価機関と大学が連携し、皮膚に関する新規評価法の確立および客観性の高い測定方法を目的に2017年に発足したSES(Society of the Evaluation of the Skin)という団体のメンバーとして、その活動を積極的に推進している。

 SESは、評価機関に加え、化粧品メーカーや原料ディーラーが参画し、情報交換や交流を通じて、評価・測定法の品質・機能の向上を図っている。

 SESが2018年に実施した「皮膚の常在菌と生理的パラメーターの関係」というテーマでの成人女性(90名以上)を対象とした疫学調査では、DRCは皮膚表面の角層水分量、水分蒸散量、皮脂量などの計測、テープストリッピング法により採取した角層の解析、皮表常在菌叢の解析を行った。

 IFSCC2020横浜大会では、このデータを活用し、SESのメンバーであるクラシエホームプロダクツ(本社=東京)が研究発表を行う予定だ。

 また、DRCは、独自の皮膚評価法として、人間が目視で認識する皮膚特徴を画像解析により数値化する方法の開発を進めている。

 画像解析は、化粧品の有効性を見える形で提示することができるため、研究成果を可視化する強力なツールになり得る。

 同社が提携しているフランスの画像解析専門機関では、欧米人(Caucasian)を対象とする画像解析技術を進化させてきた。

 DRC代表の高野憲一社長は、「現在、この技術に、当社が保有するアジア人のデータと目視評価のノウハウを融合させ、細かいシワや皮膚の色感などアジア人独自の皮膚特徴を捉える解析技術の開発を進めている」と話す。

 さらに、「今までになかった、新しい解析法を導入する予定も近い将来ある」ことを明かし、新しい化粧品の評価スタイルとして普及につなげる。

 また、同社は10月1日、様々な試験施設を集積させた新「評価センター」を開設した。今後も設備投資を進め、評価試験の技術向上につなげる。
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