花王、殺虫成分を使わずに蚊を駆除する新技術を開発

粧業日報 2023年6月28日号 2ページ

カンタンに言うと

  • 蚊の体表面に着目し、界面活性剤により蚊の行動を制御
花王、殺虫成分を使わずに蚊を駆除する新技術を開発
 花王は、理化学研究所と共同で、表面張力の低い界面活性剤水溶液を蚊に付着させることで、蚊の飛行行動を妨げ、数秒でノックダウン状態に導くことを見出した。この知見を応用すると、殺虫成分を使うことなく、界面活性剤水溶液をミスト状にして蚊に噴霧するだけで、簡単に蚊を駆除することができるという。

 今回の研究成果は、Nature Researchの電子ジャーナルScientific Reportsに掲載され、6th Asia Dengue Summit 2023(2023年6月15~16日、バンコク)にて発表した。

 デング熱は、近年の地球温暖化や急速な都市化等により蚊の生育環境が拡大していることから世界で感染者が増えており、多くの人々に深刻な被害をもたらしている。蚊が媒介する感染症の拡大を抑えるためには、ワクチンや蚊よけ剤による予防に加え、蚊を駆除すること自体が有効な手段で、感染症が蔓延する多くの地域でピレスロイド類を用いた殺虫剤が使用されている。一方で近年、ピレスロイド類に対する抵抗性を持ち、殺虫剤で死なない蚊が増加していることが東南アジアで確認されており、持続可能な駆除方法の開発が求められている。

あと67%

粧業日報の有料プラン(制限なし・制限あり)をご契約の方のみ閲覧可能です

  • PC、スマホからいつでも
  • WEBでかんたん記事検索
  • お手元に届く紙面版も販売
有料プランについてはこちら
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > 花王、殺虫成分を使わずに蚊を駆除する新技術を開発

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop