【週刊粧業2016年3月7日号4面にて掲載】
今回はドラッグストアチェーンにおける化粧品のインバウンド戦略についてご紹介したいと思います。
・アインファーマーシーズ
同社は免税対応を進めており、原宿クエスト店では、インバウンド専用レジを店の奥に設けるとともに、その周りに旅行者がよく購入する商品を集積させています。その際、旅行客が多いと入りにくいと感じる日本人来店客も気軽に入店できるように配慮しています。
国別では都心部を中心に中国系観光客の需要が非常に大きく、国慶節や春節のほか、札幌の「雪まつり」には、タイ人観光客が増加しています。ブランドでは「SK-Ⅱ」、「雪肌精」が中国系の観光客を中心に売れ行きが好調であり、フェイスマスク系商材の売れ行きも安定しています。
・ウエルシアホールディングス
同社グループの出店戦略により、外国人観光客が頻繁に立ち寄る観光・ショッピングスポットにはあまり関連性が無いことから恩恵は受けていませんが、2015年9月に子会社化したCFSコーポレーションの店舗立地は、訪日外国人が立ち寄るロケーションとも関連性があるため、今後のグループ化に備えた免税対応や、中国人を中心にした売場・接客対応などの対策を講じています。
・キリン堂ホールディングス
江坂(大阪)地区の店舗周辺に、ビジネスホテルが点在することもあり、宿泊外国人、特に中国系観光客の来店が増加しており、売上も増加しています。
インバウンドの取組みとして、2015年4月に大阪市中央区に初のインバウンド対応の都心型店舗「心斎橋OPA店」をオープンしました。同店舗は、大手旅行業者のエイチ・アイ・エスが、大阪ミナミの人気商業施設「心斎橋OPA(オーパ)本館」の8階フロアに同時期に開設した日本最大級の訪日旅客専門フロア「OSAKA TOURIST INFORMATION CENTER」のテナントとして出店したものです。これまでの同社にはない新たな挑戦となり、新業態店として積極的に取り組みを進めていくとしています。
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