グラセル、Webサービスなどソフトも充実し「化粧品容器のデパート」を志向

カンタンに言うと

グラセル、Webサービスなどソフトも充実し「化粧品容器のデパート」を志向

 グラセル(本社=大阪府茨木市、谷村敏昭社長)は、容器デザインの無償提供を付加価値サービスに、国内外の化粧品容器を取り揃え、多様な顧客ニーズに応えられる基盤を強化している。2013年3月期も堅調に売上げを伸ばし、前年比5%増で推移した。

 CITE Japanでは、自社の強みの見える化を目指したブースを展開し、目標に掲げる「化粧品容器の総合デパート」を具現化する。来場者には新装した容器カタログ(スタンダード・メークアップ・インポートの3種)を配布するほか、PC・スマートデバイスを活用した新サービスを披露する。

国内外の新型容器を取り揃え
時代を彩るデザインを無償提供

 近年の業績好調について谷村社長は、「常に新しいものを作ろう、提案しようという当社の姿勢に対する顧客からの評価だと感じている」との認識を示し、「容器の品揃えとともに、『容器デザインの無償提供』という独自サービスの認知拡大が売上げに反映されてきている」と語った。

 「容器の品揃え」では、基礎化粧品の新型容器の開発とともに、メークアップ、トイレタリー関連の容器のバリエーションを拡張している。環境対応型の容器や、提携する韓国、タイの容器メーカーが製造する海外のトレンドを踏まえた海外容器の取扱いにも積極的だ。

 「販売価格やチャネル、ターゲット層など商品企画の細かいニーズにも対応できる基盤が強固になり、提案力に厚みが増してきた。今後も複数の韓国容器メーカーを中心に海外の提携企業を増やし、提案の幅を広げていく」(谷村社長)

 「容器デザインの無償提供」は、東京と大阪のデザイン会社と提携し、独自のサービスとして展開している。

 「『常に時代を先取りした容器の提供』の実現を考えると、デザインも合わせた提供が肝要だと感じている。既存顧客との関係が深まるとともに、業界内でサービス認知が高まり、新規顧客の獲得につながる流れができてきた」(谷村社長)

 展示予定の新型容器を一部紹介すると、新作を次々投入しているクリームジャー容器から、インサート成形のPET容器(2種各3サイズ、30・50・60g)としてストレートタイプ(TORTE)とドーム型(BOULE)の2シリーズを展開する。上蓋は、天板とネジキャップの間にスペースを設け、ラインストーンなどを入れ自由にデザインできる仕組みになっている。既存のインサート成形・PP容器(ATTO)との組み合わせも可能だ。

 「クリーム容器のバリエーションはだいぶ広がってきたが、消費者の嗜好性は多様化しており、今後も新しい提案が必要なカテゴリーだと感じている」(谷村社長)

 また低価格化・大容量化の傾向に合わせ、既存シリーズのラインナップも拡充した。「RUPIA DX」シリーズには100gサイズを追加。容器内側に多角カットを入れ高級感をアップさせたシリーズも提案する。メーク関連では、中蓋が伸縮ネット式のフェースパウダー容器の新シリーズ(DORA)を展示する。

 頭髪関連では、前期好評だった筆タイプの部分用毛染め容器「MAH-20mL」を軸に、ノック式のペン型容器のバリエーションを拡大した。

 ペン型容器の8mLサイズとなる「RF-14X+8」を開発し、先端部分にはスタンダードのブラシのほか、洗顔用のウェーブブラシ、ロールオンを揃えた。また、ロールオンタイプには、10~60mLのPET容器に対応可能な専用キャップも開発した。そのほか、養毛剤向けの中栓や、倒立のシャンプー容器(MOI)、雫をイメージしたポンプフォーマー(SIZ)、高品質なマウスウォッシュ容器(MOC)などトイレタリー向けの新型容器を展示する。

 「絶えず新しい提案をし続け、『グラセルを訪ねたら何でも揃う』というイメージを業界内に定着させていきたい」(谷村社長)

製品イメージのビジュアル化を
実現するWebコンテンツ完成

 初披露となる新サービスは、PCやスマートデバイス向けのWebコンテンツ「容器シミュレーションシステム」だ。

 容器やキャップの組み合わせや色などを自由に指定し、完成イメージをビジュアル化できるシステム。利用者はパスワード付のマイページを持つことができ、自分がカスタマイズした容器をデータ保存し、自由にダウンロードすることができる。

 「自分専用のショールームという感覚で自由に使い、商品の企画開発に役立ててもらいたい」(谷村社長)

 会場では、iPadなどで、デモンストレーションを行い、実際に体感してもらう予定だ。展示会後、同社HP内に誰でも無料で使えるコンテンツとして提供していく。

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