アルーシャ、ミャンマー人のネイリストを雇用する難民支援のネイルサロン

C&T 2015年9月15日号 68ページ

カンタンに言うと

アルーシャ、ミャンマー人のネイリストを雇用する難民支援のネイルサロン
 難民がネイリスト――。東京・神谷町にこんな一風変わったネイルサロンがある。

 難民の生活支援や経済的自立を目的に、難民支援につながる関連事業などを展開しているアルーシャが2010年から運営している。サロンの移転やスタッフの交代など紆余曲折を経た現在、一定のリピーターに支えられ安定した営業を続けている。

 代表の岩瀬香奈子氏に、サロン立ち上げの経緯やこれまでの足跡を聞いた。

 東京メトロ・日比谷線の神谷町駅から徒歩1分。小さなビルの1フロアに、ネールサロン「アルーシャ」はある。入口の看板には「ネーリストは外国人!?」「キレイになって社会貢献」といった文言が浮かぶ。

 「アルーシャ」には現在、ミャンマー人と日本人の女性ネーリスト2人が在籍している。過去には5人ほど外国人ネーリストを雇っていた時期もあったが、現在は営業上の都合もあり絞り込んでいるという。それでも、リピーターを中心に安定した営業を続けている。

 「『やってみようかな』と、それほど計画性のないところからスタートした」という岩瀬香奈子代表は、「難民支援に取り組む熱血女性起業家」といったイメージをいい意味で裏切ってくれた。そもそも、この「難民ネールサロン」を立ち上げるきっかけも偶然が重なったからだった。

 岩瀬氏は長く会社勤めを続け、海外での勤務経験なども豊富だった。2009年に起業した際は「難民を支援したい」という思いは全くなく、フェアトレード事業などに関心があったという。

 しかし、同年にNPO法人「難民支援自立ネットワーク」(REN)の代表と出会い、日本に住む難民が就職などで苦労している実態を知った。岩瀬氏自身は当時、「難民事情について全然知らなかった」と振り返る。「この感覚は私だけではないはず。知らないことは恐ろしく、危機的ではないか」。気持ちが前へ向いていった。

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