アピタ稲沢店、「五十貨店」化進め成長分野に投資

週刊粧業 2015年10月26日号 36ページ

カンタンに言うと

アピタ稲沢店、「五十貨店」化進め成長分野に投資

 アピタ稲沢店は、専門店約100店舗、直営店220店舗、売場面積4万㎡(うち直営店1万5000㎡)で構成されるモール型GMSだ。

 今年5月に専門店エリアを全面リニューアルし、より快適なライフスタイルの実現のため、ヘルス&ビューティや住居関連品などの売場構成を大きく見直して品揃えを強化するなど提案力の向上を図っている。

 ライフスタイルに寄り沿った提案を続け、アピタ全店の売上構成比の半分以上を占めるまでに成長している化粧品は、同店にとっても重要なカテゴリーだ。展開力と提案力を強みに化粧品の販売に注力する同店の取り組みを紹介する。


バラエティコスメの品揃えを充実

オーガニックで若年層にアプローチ


 ユニーグループを本体にもつアピタでは、5月の改装を機に「五十貨店」施策を推進してきた。

 ハウスウェア、キッチン、H&Bなど生活者のライフスタイルに密接な関係があり、今後の成長が見込めるカテゴリーの品揃えをこれまで以上に充実させ、生活シーンの提案ができる店づくりを行うことが目的だ。

 その中でも、制度品、バラエティコスメ、日用品、ペットケア関連品、サプリメント、医薬品で構成されるH&Bカテゴリーは、アピタ全店でも売上構成比が上位を占める欠かせない存在だ。

 稲沢店のH&Bカテゴリーは、以前、売上貢献度の高い制度品をメインに据え、同じエリア内にセルフ・バラエティコスメ系のスキンケア製品をまとめ、そのほかのバラエティコスメと雑貨をドラッグ・バラエティエリアで展開して、見せ方としては複雑な構造になっていた。

 しかし、改装後に売場を編集し直し、制度品を独立させて、バラエティコスメと雑貨はひとくくりにして規模を拡大して展開することにした。さらに、新たに「クオン」「ナチュラグラッセ」「ヴェレダ」「バブー」といったこだわりのオーガニック・ナチュラル化粧品8ブランドを壁面に導入し、取り扱う商品を拡充した。

 これにより、30代前後の若いファミリー層のお客の獲得に成功し、制度品エリアで40代以降に、バラエティエリアで30代以下の若年層に、バランスよくアプローチできるようになったという。

 これまでは「メーカー色が強い化粧品がトレンドだったが、最近は安心・安全意識の高まりが追い風となりオーガニックやボタニカルへと生活者のニーズが変化している。稲沢店の化粧品売上げも、改装後に導入したオーガニック系化粧品の貢献度が大きく、前年比40%増で推移しており、生活者のナチュラルなものに対する関心の高さが如実に表れている」(小木曽洋充アピタ営業本部住関部ヘルス&ビューティ担当チーフバイヤー)

 プロユース品も含めたヘアケア、インバス商品の取扱いを強化し、アピタ系列のGMSの中では一番の品揃えを誇る。

 こうした品揃えの強化や見せ方の工夫は、「五十貨店」施策の一環だ。

 「稲沢店に来れば生活に必要なモノがひと通り揃うよね」と生活者に満足してもらえるよう、ニーズの深掘りを行い、よりライフスタイルに深く関われる売場づくりに注力しているという。

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