日本コルマー、新規基剤の開発でリピート獲得に貢献へ

週刊粧業 2016年4月18日号 12ページ

カンタンに言うと

日本コルマー、新規基剤の開発でリピート獲得に貢献へ
 日本コルマーは、国内4研究所に約120名の研究員が在籍し、柏原研究所内の「研究開発本部」を中心に基礎研究、処方開発、マーケティングの3部門が連携し、製品開発に取り組んでいる。その数は新製品だけで年間約800SKUを数える。

 研究開発本部トップの田中克昌執行役員は、今回のテーマにある「ヒット商品」の条件として「リピート獲得力」を挙げ、エビデンスに裏打ちされた「機能性」重視の製品開発の重要性を説く。

 その一環として、一昨年より「新たに導入した生産設備を利用して新規性のある基剤開発を推進している」ことを明かした。肌なじみの良さなど「感触での付加価値は、リピート率向上に不可欠だ」との考えからだ。

 既存の油剤や界面活性剤なども新たな技術・製法を組み合わせることで、従来にはない新たな感触を付与した製品の提供が可能になるという。

 また、新規基剤の開発に着手した背景として、近年注目を集めてきた製品群を一望した際、「短期的なトレンドやニッチなニーズを狙った商品が目立っていた」こともある。化粧品販売メーカーの売上げのベースとなる基礎化粧品のカテゴリーで「高付加価値」にこだわった製品づくりを推進していく考えだ。

 また、化粧品業界に限らず、日本企業が生産拠点を国内に回帰する事例が増えてきたことを引き合いに、「欧米企業のグローバル戦略の傾向として、進出先エリアでの生産(拠点)化が推進され、当社へも製造依頼が増えている」と語る。

 世界の化粧品市場の中でもアジア市場への進出に「日本製」へのニーズが高まっている。特に、「スキンケア分野でのニーズは高い」(田中執行役員)という。

 また、対グローバル企業となれば「求められるのは開発力だけではない」と強調し、「グローバルニーズ」や「市場のボーダレス化」への柔軟な対応に向けて、国内4工場の継続的な生産力増強とともに、海外の生産拠点として中国に続き、東南アジアへの進出も検討していく。
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