日本コルマー、中国は現地企業の顧客化が進み好調

週刊粧業 2016年10月3日号 8ページ

カンタンに言うと

日本コルマー、中国は現地企業の顧客化が進み好調
 化粧品・医薬部外品OEM/ODMの国内最大手である日本コルマーは、1990年代後半から海外戦略を本格的に進め、生産拠点としては、韓国に合弁会社・韓国コルマー株式会社を、中国に独資会社・科玛化粧品(蘇州)有限公司(以下、蘇州コルマー)を展開している。

 また、米国とタイにはグループ企業を持ち、世界の化粧品市場のマーケティングを進め、顧客のグローバル市場開拓を開発・製造の面からバックアップしている。

 進出から今年で20年目を迎えた蘇州コルマーでは、国内で培った「ワンストップトータルサービス」をモデルに、日本の生産技術やノウハウを積み上げてきた。近年は日系・欧米系のグローバル企業に加え、現地企業の顧客開拓が進む。2016年度は、2ケタ成長を達成した15年度実績をさらに上回る見通しだ。

 神崎友次会長は、日本国内4つの生産拠点で「アウトバウンド」「越境EC」をキーワードに輸出向けの受注が増えていることに触れ「日系企業の海外進出はますます増えてくるだろう」と話す。

 一方で「現地の富裕層や在住する東アジア出身者をメインターゲットにしているのでは『日本のローカルブランド』の域を超えられず、大きな進展は見込めないだろう。それは私たちOEM企業も同様である」と日系企業以外の顧客開拓の重要性も強調した。

 さらに、「日本をはじめ東アジアは、少子化にともなう人口減少という課題を抱えている。東アジアのブランドメーカーの多くは、自国の他に、新たな国や地域での市場開拓が命題になってきている」といい、ホーチミンに新たな生産拠点の建設を予定するベトナムの化粧品市場に触れた。

 「ベトナムはASEANの中でも、グローバルメーカーの進出が相次いでおり、今後の市場成長が期待できる国である。2年後の竣工を目指し、竣工後は安全・安心な品質レベルを保持する日系OEMとして存在価値を高めていく」(神崎会長)

 同社のベトナム市場調査では、メークアップ需要も確認されているが、まずは同社の強みであるスキンケア製品の提案で市場を開拓する意向で、将来的にはASEAN市場開拓の中核拠点として機能させていく計画だ。
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