ナールスコーポレーションとJTS、大学発アンチエイジング素材「ナールスゲン」の魅力に迫る

週刊粧業 2017年1月1日号 46ページ

カンタンに言うと

ナールスコーポレーションとJTS、大学発アンチエイジング素材「ナールスゲン」の魅力に迫る


多機能性と安全性を担保に
肌の老化を防ぐ代表成分へ

 岩ヶ瀬 たしか当社が「ナールスゲン」と出会ったきっかけも偶然と言えるものでしたね。2012年の化粧品技術者会で弊社専務の谷晋次と御社の多胡彰郎取締役(京大化学研究所特別研究員兼務)が偶然隣の席となり、京大でアミノ酸関連物質から化粧品素材の研究をしているとの話を聞いて帰ってきました。

 早速、谷と一緒に京大へ伺うと、そこに松本先生がいらっしゃいました。その席で、当社が化粧品原料の自社開発を中心に大学や異業種企業と共同研究を重ね、新原料の開発に取り組んでいる旨を説明した後、松本先生にGGsTop「ナールスゲン」の名前の由来から、美容素材としての特徴まで詳しく解説してもらったことを覚えています。

 「ナールスゲン」は、純粋に大学の基礎研究から生まれた素材であり、科学的なエビデンスが揃っていること、また、既に日本化粧品工業連合会が規定する安全性試験もクリアしていることに、私は大変興味を示しました。国家予算で取り組む研究成果であるため、独占的な総販売元になれないのであれば、一代理店として「ナールスゲン」の販売を手伝わせて欲しいと願い出ました。

 松本 JTS社の協力のもと、化粧品産業技術開発展(CITE JAPAN)2013の技術発表では「真皮線維芽細胞活性化によるコラーゲン、エラスチン、HSPの産生作用」に関する発表、そして、次のCITE Japan2015では「紫外線による表皮細胞のダメージによるシミ・ソバカスの防止作用」に加え、「皮膚バリア機能の向上」「表皮角化細胞遊走・増殖促進」「皮細胞内グルタチオン増加」への関与についても平竹先生が発表しました。発表後の反響は予想以上であり、「ナールスゲン」の特徴を広く認知していただく大きな機会となりました。

 岩ヶ瀬 当社も「ナールスゲン」の販売を開始して5年目に入りました。国内では既に、数十社の化粧品会社に使用され、少しずつではありますが、海外からの問い合わせもいただいております。

 新しい原料を市場に定着させるには時間がかかりますが、エイジングケアの代表的な成分へと認知を高めてまいります。

 そのためには、さらに提案を強化していくわけですが、失礼ながら、松本先生は現在、77歳ですよね。製薬メーカーの役員、厚労省傘下の団体で専務理事の経歴を経て今尚、ベンチャー企業の代表としてビジネスの最前線に立ち続けるのはなぜでしょうか。

 以前ご一緒した機内で生い立ちをお聞きした際、「幼少期に戦争で父親を亡くされたため、国から奨学金をもらい、大学からも授業料免除の恩恵を受けて今の私がある。お世話になった多くの人たち、大学、そして社会に対して少しでも恩返しがしたい」と仰っていたのがとても印象的でした。

 松本 代弁されると照れくさいですが、原動力はまさにそれでしょうね。

 以前、あるTV番組のインタービューでも話しましたが、この歳になると金銭的、物質的な欲はありません。援助を受けつつ大学と企業で研究に長く携わってきた人間として、大学の研究成果物を世に広め、多くの方に使って認めていただき、さらには喜んでもらうことで社会に貢献していく。そこに私の幸せがあり、使命でもあると考えています。その実現に向け、まだまだ走り続けていきます。

 岩ヶ瀬 私たちも負けていられませんね。昨年11月11日の京大化学研究所の90周年記念行事では、これまでの発明や研究功績を展示するコーナーに「ナールスゲン」発明のポスターを拝見し、改めて「ナールスゲン」の偉大さを感じました。私たちも松本先生の志のお手伝いができるよう、精一杯頑張っていきたいと思います。
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