新生エクシア、アルビオングループの発展を牽引するブランドへ

週刊粧業 2020年10月26日号 2ページ

2020年10月26日 11時00分

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 アルビオンは、今年で30周年を迎える最先端の科学と技術を美しさへと昇華してきたプレステージシリーズ「エクシア」を刷新し、9月18日には新スキンケアライン「ラディアンスリニューライン」(全9品、5500~2万円)を投入した。

 今後は、スキンケアのみならず、ポイントメイク、ベースメイクも順次投入し、2026年にはエクシアのハイエンドライン「アンベアージュ」も含めて150億円ブランドを目指すという。

 そこで今回は、商品開発担当の丸島陽子氏と、プロモーションを担当した前田晴那氏、今林麻由美氏に今後の取り組みについて話を伺った。

ブランド誕生から30周年を迎え
スキンケアラインを刷新

 ――今回のリニューアルに至った背景についてご説明いただけますか。

 丸島 エクシアは誕生から30年という節目を迎えますが、プレステージスキンケアとしての認知度はまだ十分ではなく、ブランド価値をさらに高めていきたいという狙いから、「新生エクシア」の企画立案を行いました。

 エクシアは、1990年の誕生当時より皮膚を構成する様々な細胞の「生まれ変わり続けていく機能」を見つめて研究を進め、業界に先駆けて幹細胞研究に着手しました。

 そしてその成果から2003年に化粧品で初めて皮膚幹細胞にアプローチするトリートメントを完成させシリーズを具現化。その後も一貫して幹細胞研究を深化させ続けてきました。

 今回その最前線である「脂肪幹細胞」研究において、新たな肌再生メカニズムを解明し、その成果を新生エクシアに盛り込んでいます。

 ――「脂肪幹細胞」に着目した理由を教えてください。

 丸島 京都大学の山中伸弥教授らが世界に先駆けて「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を開発し、2012年にノーベル医学・生理学賞を受賞された頃から一気に「iPS細胞」をはじめとする万能細胞への研究が進んでいくことになります。

 私たちがそれまで研究を進めてきた皮膚幹細胞は、真皮の幹細胞であれば、真皮内の線維芽細胞に分化していくというように、分化する細胞が決まっている幹細胞でした。一方、「iPS細胞」は人工多能性幹細胞と呼ばれ様々な細胞に分化できるように人工的に開発された細胞で、再生医療への応用が期待されています。

 私たちは天然自前のiPS細胞のようなものが皮膚組織の中にも存在しているのではないかと探索を進めたところ、「脂肪幹細胞」に行き着きました。

 ――刷新前のエクシアと比較し、どのような点で優位性を引き出せるとお考えですか。

 丸島 これまでの表皮幹細胞や真皮幹細胞に対してそれぞれアプローチするのと、脂肪幹細胞にアプローチするのはどのような違いがあるのかといったご質問をいただくことがありますが、創傷治癒の過程で修復機能を発揮する「脂肪幹細胞」の方が、肌再生という点では圧倒的に優位である点を説明しています。

 ダメージを受けた肌を回復させるには、脂肪幹細胞にアプローチする方が遥かに早いソリューションが期待できるのです。従来のエクシアと比べて肌が美しく生まれ変わっていく実感をより早く感じていただけるのではないでしょうか。

 ――「原料・素材へのこだわり」「製造方法へのこだわり」についてお聞かせください。

 丸島 メイン成分である「ヒトリシズカヒトリン」は、初夏に生育しているセンリョウ科の植物「ヒトリシズカ」の全草から得られるエキスで、北海道医療大学 薬学科 創薬化学講座 生薬学所属の金先生により初めて確認された化合物「ヒトリン」を多く含有しています。

 その有用性についてアルビオンがさらに遺伝子レベルで研究を進めたところ、脂肪幹細胞増殖作用、脂肪細胞への分化抑制、細胞老化抑制作用など、脂肪幹細胞に対し様々な効果があることがわかりました。

 さらに、製造方法についてですが、弊社の基幹商品であるエクサージュの乳液やスキンコンディショナーなどはAI技術を生産工程に組み込んだり、オートメーション化を推進するなど高品質と生産性の両軸を追求しています。

 一方、エクシアにおいては時に、手間暇をかけて手作り感覚に近い製造工程を踏むことでしか成しえない品質を求める時もあります。まさに生産部門の強力なバックアップがあって初めて実現できる、特別品質と言えます。

 処方や製造方法などのたくさんの技術革新が新しい価値ある品質をつくりだしていきますが、テクスチャーや香りなど、どこか完全には数値化できない部分が残されているところが品質の奥深い魅力につながると考えています。



常識を覆すような提案により
認知度を高め、愛用者の拡大へ

 ――今後、どういった層を取り込んでいきますか。

 丸島 今後さらにエクシアを拡大・発展させていくためには、既存のエクシアをご愛用いただいている方々はもちろん、ラグジュアリーな化粧品を様々使い込まれてきた方々に選んでいただけることを目指しています。

 商品開発にあたっては、そういったスキンケアに精通した方々を唸らせるような目新しさを感じていただけるように、1品1品作り込んでいきました。

 高い肌実感や至福の心地よさといったラグジュアリースキンケアとして普遍的な要素を追求しながら、ほんのわずかだけ不協和音的な要素を融合させてみると、なんともいえない新鮮な感覚が生まれるのではないかと考えました。

 香りに関しても、使用した瞬間にエクシアが新しく生まれ変わったことを感覚的に印象づけるため、大きく香調を変えました。嗜好性を追求した香調から、深みのあるウッディムスキーな香調への変更です。

 王道ではないかもしれませんが、本能的に印象に刻まれるような香りが完成されたのではないかと思っています。

 ――新生エクシアの潜在力をどのように分析していますか。

 丸島 今回のデビューでは、乳液・化粧水・クリームといった基本的なスキンケアアイテムの構成になっていますが、今後追加するアイテムはブランドの広がりや奥行きを認識していただけるような新たなアイテム群を投入していきたいと考えていますのでご期待ください。

 ――新生エクシアの認知度を高める取り組みや、リニューアル前のプロモーション、販売後の状況について教えてください。

 前田 今回は新生エクシアのデビューということで、通常よりもかなり前倒しで宣伝物を店頭にお届けしました。

 認知度を高める取り組みについては、2つの軸で進めています。

 まず1つ目として、既存のご愛用者はもちろん、他ブランドをお使いの方々にもエクシアを知っていただけるよう郵送のサンプルを多数用意しました。

 どなたでもお使いいただけて、肌効果を実感しやすいクリームを事前にご郵送し、エクシアを知っていただくことに努めました。サンプルをお使いいただいた後、同封されているカードを店頭に持参された方には、ステップで使っていただける特別なサンプルを用意しました。

 2つ目として、発売10日前からは、カルチュア・コンビニエンス・クラブ様が運営するTポイントの会員のうち、他社のハイプレステージブランドをお使いのエクシアとの親和性の高い約3万名の方を対象に、4ステップのサンプルを郵送するダイレクトサンプリングを実施しました。

 この2つの施策を発売前に実施することで認知度の向上を狙いましたが、十分な量のサンプルと宣伝物を用意し万全を期したこともあり、当初の目標に対し売上は順調に推移しています。また、SNSに掲載されているオーガニックな投稿をみると、サンプルを使った感想や、商品を購入したことを知らせるものが増えてきており、手応えを感じています。

 新製品の中では、今までになかったアイテムということもあり、2つのフォーミュラを使う直前に混ぜて使うスペシャル美容液「ダブルキー セラム」(40 mL・1万5000円)がかなり好調に推移しており、売上を伸ばしています。

 今林 プロモーションについては、どういった層にアプローチしていきたいのか改めて見直しを行い、ターゲットを「自分らしい美しさを求める現代を生き抜くすべての女性」に再設定しました。

 本当に良いものを求める若い方や、経験豊かでたくさんのラグジュアリーシリーズを渡り歩いてこられた方にも、圧倒的な肌効果を通じて未知の美しさを提供できると確信していますので、現在はターゲットの見直しを行ったことを社内に発信し、意識改革を進めているところです。



世界観・イメージの構築で
「150億円ブランド」へ

 ――今後、エクシアをどのように育成していきますか。

 丸島 エクシアは、デビューから30年という時を経て、アルビオンの1シリーズという枠を越え、「スキンケア」「メイクアップ」「アンベアージュ」で圧倒的な美しさを叶えるプレステージブランドを目指していきます。

 具体的には、この秋に発売した「ラディアンスリニューライン」を皮切りに、2021年春に「ブライトニングライン」、2021年秋に「ポイントメイクライン」、2022年秋に「ベースメイクライン」を順次投入していきます。

 スキンケアとポイントメイク、ベースメイクを刷新し、新たな提案を通じてそれぞれの分野が拡張していくことにより、エクシアのブランドとしての広がりを構築し、従来のあり方から大きく変革していきます。

 そして創業70周年にあたる2026年、エクシアは、「高級化粧品の第一人者として、本物志向に徹し、美しい感動と信頼の輪を世界に広げる」というアルビオンの企業理念を体現するブランドとして、アンベアージュを含めて150億円ブランドへと育成し、プレステージスキンケア市場での存在感を高めていきます。

 前田 売上高150億円は、従来のあり方の延長線上では到底なし得ない数字です。

 顧客層を広げていくためには、商品の効果はもちろん、それを取り巻く世界観、イメージの構築が必要になってくるでしょう。

 従来は、肌効果が高いことに着目してプロモーションを展開することも少なからずありましたが、ハイプレステージブランドであればあるほど、肌効果を見せていくというよりも、それを持つことで得られるその先の効果、つまり気持ちや生き方にまで関わるようなものを見せていく必要があると考えています。それこそが、新しいお客様と出会うきっかけや鍵になる筈です。

 今後も新ラインが続々と誕生しますが、肌効果はもちろん、それを持つことで叶う美しさ、世界観などプラスアルファの部分をしっかり表現し、アルビオンの1シリーズとしてではなく、プレステージブランドとして認知されるところまで成長させていくことを、2026年に向けての大きな目標に据え、プロモーションを展開していきます。

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