コーセー、2017年度 入社式を開催

2017年4月3日 16時00分

 株式会社コーセー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林一俊)は、4月3日に本社にて「2017年度入社式」を行いました。

 式典には今年度の総合職採用62名(男性25名、女性37名)が出席し、代表取締役社長 小林一俊より下記の内容の訓示を行いました。 



社長訓示(要旨)

 入社おめでとう。皆さんの社会人としての門出に際して、まずはお祝いを申し上げたい。 

 このたび、皆さんが社会に出るにあたり、化粧品という産業を選択されたのだが、どんなに世の中が変化しようとも、生活に彩りや潤いを与え、世の中を明るくするという、この産業の担う役割は、今後もますます大きくなるであろう。 

 個人消費の方向性としては、かねてからの「物質的充足から心の満足へ」という流れは、化粧品という「感動や満足を提供する産業」にとっては、ますます追い風になり、特に高付加価値商材に強みを持つ我々にとっては、責任もやりがいも、より一層高まるだろう。足元の国内経済は、引き続き緩やかな回復基調にあり、企業業績の改善の賃金への反映もあり個人消費への押し上げ効果も期待される。

 しかし長期的には、将来のエネルギー政策や財政再建、一向に歯止めがかからない少子高齢化など、依然として課題は山積しており、世界に目を転じても、米国の新政権の通商政策の転換や、欧州政治の不透明性など、ますます先が見通しにくく、予断が許されない状況は深刻化する一方であるといっても過言ではない。 

 ただ、この先行きの不透明さ、すなわち「高リスク社会」という状況は、「全ての物事はこれまでの延長上にあるわけでは無い」と考え、逆に「自分自身を変えるチャンス」と考えるべきである。そして、直面する問題や課題は「制約」と考えるのではなく、顕在化した問題をきっかけに企業活動や事業構造を抜本的に見直す機会とし、「ピンチをどうチャンスに変えていくか」と発想すべきだ。

 例えばグローバル化に逆行する保護主義の台頭によって、どんなに通商政策がリスク要因になろうとも、我々消費財メーカーは、消費者自身から常に強い意志で
選ばれる存在であり続けさえすれば、それらの影響を最小限に抑えることができる。

 言い換えれば、我々は提供価値を高め続けることで、常に顧客創造に真摯に取り組むことだけが、あらゆるリスクへの耐性を高める唯一の解決策であり、ビジネスの王道である。 

 当社は、消費行動や競争環境が激変する中で、より強靭な企業となるべく取り組んできた「改革」が経営成果として実を結びつつある。私が10年前に社長に就任して以来、「現場力、スピード、シンプル化」をモットーに、我々のもつ本来の強みをより一層研ぎ澄ませつつ、変えるべき点は思い切って見直し、社員全員の「意識」と「行動」も含め改革を進めてきた。そしてその成果が、4期連続の急速な業績回復となって表れている。

 しかし、競争の舞台が「世界」に移りつつあることも踏まえると、これまで以上に、より一層、「グローバル」に視点を拡大する必要があり、もはや市場を国内と海外に区別せず、「ボーダーレス」に市場全体として捉えるべきである。そして消費・購買行動の変化、たとえばネット社会への対応や、流通の垣根が取り払われつつある状況への対応なども含め、これまでの枠組みを超えた発想による、これまでに無い新しい取り組みにも、積極的にチャレンジしていく必要がある。 

 我々コーセーグループは、昨年に迎えた創業70周年を契機に、さらにグローバルに存在感を拡大していくために、これまで以上に「グループとしての力を結集」しながら、より「多様な価値観に応えること」を目指して、「United & Diverse」を行動指針に掲げている。

 このように皆さんは、色々な意味で“転換の局面”に我々の仲間に加わってくださることになるが、そんな皆さんには、次の二つのことを期待したい。 

 まずは「斬新な発想とチャレンジ精神」。若い皆さんだからこそ、これまでの習慣や常識にとらわれない斬新な発想を活かして欲しい。我々は業界ではチャレンジャーという立場でありつづけるべきであり、皆さんはその「チャレンジ精神」を率先して体現する存在であって欲しい。

 一般に、企業が進化(=成長と発展を)していくには、それまでの蓄積や経験を生かした、これまでの延長上にある「連続的な成長」と、何らかのイノベーショ
ンによる革新や転換など、従来の延長上にはない「非連続の発展」の両方が必要であると言われている。そして日本の企業は、一般に「改善」に象徴されるように前者は得意だが、後者が苦手だと言われており、現在のような転換の局面においては、特に後者が必要とされている。本日から我々の一員となる皆さんは、現時点では「経験はゼロ」。しかしこれは弱点ではなくて、先ほど言ったように、前例・習慣や常識にとらわれない強みであり、むしろ経験を積んだ先輩よりも斬新な発想ができるかもしれない。是非、これを期待したい。

 もうひとつは「自分を磨く」ということ。当社に憧れて入社し、愛社精神をもって働くことも大切だが、それはコーセーという看板やブランドに頼ることとは違う。まずは自分自身を磨くことを通じて、新たなコーセー像を自分が創っていくという気概を持ち、業務に取り組んで欲しい。 

 これらを常に胸に抱きながら、今日からコーセーの一員として、我々と一緒に新たな未来を切り開いていこうではないか。 

※今年度の美容スタッフ職採用は211名。入社式は、3月24日と3月31日に、コーセー王子研修センター(東京・北区王子)にて行いました。

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