小林製薬 (本社=大阪、 小林豊社長) は昨年、 変化する生活者ニーズへの素早い対応を目的に事業部制を導入した。今年は医療機器事業統括本部の小林メディカルカンパニーを分社・独立させ、 事業部それぞれが強くなることで、 グループ全体の力を高めていく方針だ。
「08年の金融危機に端を発した景気後退により、 生活価値観に大きな影響を与え、 個人消費スタイルそのものが変化し、 新たなステージに入ったと考えるべきである。 『いま必要なものだけを、 より安く買う』 ことは、 すでに 『生活防衛のための節約』 ではなく、 『賢明な生活者としての当然の行動』 と考えるべきだ。一方で、 健康意識や品質へのこだわりは、 さらに高まりをみせており、 製薬会社として、 そして良質な暮らしを提案するメーカーとして、 そのニーズに応えていく必要がある。 生活者ニーズに立脚すれば、 新たな価値提案のチャンスは無限にある。 進化なくしては存在しえない 『不振不存』 の姿勢を貫き、 生活者の潜在ニーズを発掘することによる 『需要創造力の変革』、 新需要に応える原資を確保するための 『利益体質への変革』、 高まる品質意識に応えるための 『品質の変革』、 継続的支援を頂けるための 『社会関係性の変革』 という4つの変革に取り組んでいく」 (小林社長)
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