ライオンはこのほど、香川県坂出市役所において同社が坂出市と進めている「キレイキレイのまち 坂出」プロジェクトについて、1年間の経過報告会を行った。
同プロジェクトは、2014年1月29日~2017年12月31日まで、「手洗い」を通じて坂出市民の衛生習慣の浸透と定着を図り市民の健康増進によって、学級閉鎖ゼロを目指すもので、ライオンやライオンケミカルと坂出市が共同で啓発活動を実施している。
今回は、プロジェクトの開始から約1年が経過したため、2014年の振り返りと2015年の活動目標について意見交換を行った。
冒頭に挨拶した綾宏市長は「キレイキレイプロジェクトが少しずつ浸透してきていると実感している。(ライオンが考案した)『アラウータン体操』は子どもたちにも人気で、イベントの時に皆踊っている。衛生意識が高まることで、様々な病気の予防にもつながっており、とてもいい切り口になっている。残り3年間で是非成果を上げたい」と1年間、市民とふれあって肌で感じた感想を述べた。
これに対し、ライオンの小竹由紀CSR推進部長は「手洗いの啓発活動のほかにも歯ミガキの啓発に注力している。小学校を対象にした毎年恒例の『学童歯ミガキ大会』の応募がつい最近締め切られたが、坂出市からは7校の応募が寄せられた。香川県全体は13校なので半分以上の小学校が応募したことになる。絆が深まっているようで非常に嬉しい」と市の意識の高さを称えた。
プロジェクトの全体像については、第一ステップとして「認知」があり、広報誌や懸垂幕、ポスターなどのメディア露出、さらには市のイベントなどによって関心を喚起していく。第二ステップでは、「実行」のため「キレイキレイ 泡ハンドソープ」を設置し、毎日洗う習慣づくりや、手洗いについて正しく学び理解してもらうためのマイスターによる指導、体操によって楽しく覚える活動を進めていく。第三ステップでは「定着」のため、習慣化を促進していく。そして衛生習慣が定着、健康な生活が実現することで第四ステップの「健康」が達成される。
2014年はプロジェクトのスタート年であるため、PR活動と手洗い啓発活動を実施した。PR活動では、坂出市役所にプロジェクトの懸垂幕を常時設置したり、「さかいで楽市楽座」(2月)、「リフレッシュ瀬戸内」(7月)、「まなトピア」(11月)といった市民が多く集まるイベントにおいて「アラウータン体操」を実施し、計927名が参加した。
啓発活動では、市内の幼稚園や保育園、小中学校、公共施設に啓発ポスターを合計180枚を掲示し、手洗い場にはPOPを約900個設置して常に目に触れるようにした。「泡ハンドソープ」は、105カ所に1500個を設置し、補充ができるシステムを構築したり、設置状況を確認できるようにした。幼稚園や保育園の園児を対象に「みんなでアラウータン」体操を覚えてもらうイベントを8園で開催し、園児603名が参加した。さらに、幼稚園や保育園、小中学校の先生を対象に暮らしのマイスターによる「手洗い教室」を開催し、30名が参加した。マイスターによる講義のほか、ブラックライトを用いた手洗いチェック、ライオンケミカル坂出工場の見学などを実施した。
「手洗いの後にブラックライトで確認すると、洗い残しがあることがわかり正しい手洗いが必要だと気づいてもらえる。ブラックライトも参加者全員が希望し、30台贈呈した」(小林土満ライオンケミカルオレオケミカル事業所担当課長)
この記事は週刊粧業 掲載
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