フレグランスに関して3割以上の女性が、「職場で香水は使いにくい」(35.9%)、「香りのつけこなし方がわからない」(30.8%)と感じており、「安売り店が多いので、定価で買うのは抵抗ある」という女性は23.1%だった。この3項目は、3年前のアンケート結果でも上位3位だったが、「香りのつけこなし方がわからない」は3年前より13.0Pアップし、逆に「定価で買うのは抵抗がある」は15.6P減少した。「職場で香水は使いにくい」という意識は3年前とほとんど変わっていない。
上位3項目の3年間での変動は、後の設問洗剤のアンケートにある「香りがほしい」というニーズが3年前より8.7Pアップし、24.0%となっていることが大いに影響しているようだ。洗剤や柔軟剤などに端を発する「香り意識の高まり」がフレグランスに対する意識の変化をもたらしているものと考えられる。ここ数年で衣類に香りを残すことが定着し、フレグランスの使用目的や使用方法に戸惑う消費者が増えるにつれ、「つけこなし方がわからない」といった不安が生じているのではないだろうか。また、マッサージやリラックス効果を訴求するボディ関連の香り商材の増加も一因と考えられる。
また、「定価で買うのは抵抗がある」という女性の減少は、自分の好きな香りやブランドを持つ女性が増加し、サービス面での贔屓ショップが存在することを示唆していると言える。
フレグランスを取り扱うショップには、香りについての商品説明に加え、TPOに合わせた使い方提案が求められている。その提案法がうまく機能すれば、未だ3割以上の女性が「使いにくい」と感じている「職場」で香水を使用することへのハードルを低めることにつながるだろう。
シャンプーは依然として「泡立ち」へのニーズが圧倒的に高い。3年前よりも5.0Pアップし、遂に6割を超えた。「しっとりタイプ」と「さらさらタイプ」の嗜好性について、3年前の調査では「しっとり」の支持率は「さらさら」より4.0P高かったが、今年は8.0Pとさらに差が広がった。また最近、バラエティショップだけでなく、ドラッグストアでも取扱いが増えている「サロン専売品」について、3年前に比べて「(価格が)高いと思う」が2.8P減少し、「サロンで購入している」は0.6P増え、徐々にではあるが、サロン専売品を使用する女性が増えている。
【質問項目】
Q)日用品・その他の使用状況について(フレグランス、シャンプー、ヘアトリートメント、洗剤、生理用品、コエンザイムQ10、化粧パフ)(全て複数回答)
【調査概要】
調査協力:株式会社マクロミル
サンプル抽出方法:株式会社マクロミルが保有するネットモニタからランダムに抽出
対象エリア:全国
調査対象者:20~39歳の女性
対象者割付:女性/20~24歳、女性/25~29歳、女性30~34歳、女性35~39歳(各103サンプル)
【PDFダウンロード】「化粧品消費者アンケート(日用品)」はこちら
この記事は週刊粧業 掲載
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