リンテックでは昨年6月に発売したきれいにはがせるラベル素材「REPOP」シリーズが化粧品業界で需要が高まっている。
「REPOP」シリーズは強粘再剥離タイプの新規粘着剤を使用しており、ガラス、ポリエステル、ポリプロピレンなどの各種被着体にしっかり貼ることができるうえ、はがす時はのり残りが少なく、きれいにはがせる。
「発売から約10カ月、すでに化粧品の新企画からアテンションシールやアイキャッチシールに採用するメーカーが増えている」(伊澤泰宏技術・開発室販売促進グループ長)
最大の特長はのり残りがなく、はがしやすいこと。これまでアテンションシールやアイキャッチシール(以下、シール)は強粘着性を維持するため、のり残りに目をつむらざるを得なかったが、自動梱包ラインやのり残りのテストなどをクリアしたことが、採用の決め手となった。
製品仕様は、蒸着ポリエステルフィルム(銀ツヤ)50、発泡ポリエステルフィルム(白色)50、ポリエステルフィルム(透明)50μmの全3タイプ。様々な被着体に対し汎用性の高い粘着剤を開発した。この粘着剤はコーティング時の希釈に有機溶剤使用量を削減する水溶系のものを使用した。さらに、剥離紙に再生可能なグリーンパルプを使用するなど、環境に配慮した製品設計とした。
「のり残りの少ないシールは顧客満足にもつながる。ラベル脱落の懸念が解消され、新製品が出る度にREPOP採用の動きがみられる。傾向として、白色や透明基剤の採用が多い」(伊澤氏)
ロットは、幅50ミリ以上で1ロール400メートルから対応する。
「パッケージは簡素化する傾向にあり、いかに商品を差別化するかという観点から、シールを貼付する意義は高まっている。ユーザーの声を真摯に受け止めて商品化し、継続的に採用してもらうことで消費者満足を高め、リピート購入につなげたい」(伊澤氏)
昨年7月に、「REPOP」シリーズ第2弾としてシリコン微粘着タイプ(全2種)を発売した。ガラスやアクリルなどの平滑性の高い被着体にしっかりと密着する。貼付時に空気が残りにくく、大型サイズでも簡単にきれいに貼ることができる。
「化粧品店の店舗装飾用としてショーウインドゥに貼るラベルなど、いくつか採用事例が出ている。キャンペーン用販促ツールとして、誰でも簡単に貼ってはがせるので後処理も楽であり、装飾用のメディアとして提案していく」(伊澤氏)
発泡ポリエステルフィルム(白色)50、ポリエステルフィルム(透明)50があり、剥離紙は白色上質紙で、新開発の高平滑タイプを採用。粘着剤面の平滑性を高め、特に透明フィルムベース品でより高い透明性と優れた意匠性を発揮する。
「容器の世界は日進月歩であり、日々容器情報を収集しながら改良を進め、使い勝手のよいラベル素材を開発していく。ラベルが消費者に不快感をもたらすと大きなダメージになるので、この点に留意して製品開発を進めていく。ぜひ『REPOP』を活用してほしい」(伊澤氏)
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この記事は週刊粧業 掲載
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