今回は、セレクト系のアパレル企業A社の事例をもとに考えてみたいと思います。 アパレルのなかでも、ユニクロのようにある程度値頃感のある商品をセルフでお客さまに買い物していただくパターンと、少々価格の高い商品をしっかりと説明した上で買っていただくパターンがあるわけですが、A社はどちらかというと後者の部類に入るでしょう。 すでに日本全国にかなりのシ...
「作れと言われるから仕方なく作ってはいるけど、実際中期経営計画なんて作ったところで、その通りにならないんだから意味ないよね」。これは、業績が伸びていない会社の幹部クラスにありがちなコメントです。 そもそも中期経営計画は、その会社が数年後「なりたい姿」に向かっていく上で、「何をしなければならないのか」を明らかにする為に作るものです。 「なりたい...
2014年が始まり、多くの企業が仕事始めを迎えた1月6日、東京の神田明神には例年以上たくさんの会社員が行列を作り、目標達成を祈願していたようです。 景気回復の機運が高まってはいるものの、今年は消費税増税が施行される年ということで、多くの皆さんは期待と不安が入り混じっているような感じなのではないでしょうか。 特に、景気回復を実感できるタイミング...
「ここ数年は、前年売上をなかなか超えられない状況が続いていますし、恐らく来年もこの状況が続くでしょうね」「弊社が戦っている市場は、もう既に頭打ちになっているので、売上を上げようなどと言ったところで絵に描いた餅になってしまいます」 幹部クラスの方々から、あるいは経営トップの方からも、このような声を聞くようになったのは、今に始まったことではありません。 ...
日本電産という会社をご存知でしょうか。現在も代表取締役社長を務めている永守重信氏が1973年に創業した会社で、2013年3月期のグループ連結決算では売上高7000億円を超えるところまで成長してきました。日本電産の急激な成長を支えてきた大きな原動力が、この40年間で37社もの企業を買収してきた積極的なM&Aにあります。 しかも多くのM&Aは、やや苦境に...
まずは皆さんにお知らせです。 「これだけ! 5S」(すばる舎リンケージ)が2013年8月22日に発売されました。 おかげさまで10万部を突破した「これだけ! PDCA」に続いて書かせていただきましたが、「PDCA」が「何をやるか」だとすると、「5S」は「どんな組織(チーム)でやるか」に焦点を当てたものになります。 「何...
2013年8月22日に船井総合研究所が主催するグレートカンパニーアワードは、おかげ様で第4回目を迎えることになりました。 このグレートカンパニーアワードは、弊社がお付き合いしているクライアント企業様の中で、「大変良い会社だから是非とも世の中にその存在をお伝えしたい」と考える企業を表彰させていただいているイベントです。ここで表彰される企業は、本当にグレートです。...
サッカー日本代表、5大会連続のW杯出場決定、本当におめでとうございます。 恐らく、2013年6月4日にホームで行なわれたオーストラリア戦、ご覧になった方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。 この試合を観ながら感じたことがあります。 日本は、後半37分、オーストラリアに先制ゴールを許してしまい窮地に立たされました...
スポーツの世界、特に野球やサッカーといったチームスポーツにおいてよく言われる言葉に、「あのチームは基本が徹底できているから強い」というものがあります。 今回は、この言葉の意味を考えてみたいと思います。 というのも、スポーツの場合、どんなチームであれ「試合に勝つ」ことを目標にしていますから、当然『基本』についてはそもそも徹底的に練習しているのが...
WBC(ワールドベースボールクラシック)は、日本にとって残念な結果に終わってしまいました。その結果よりもさらに残念な気持ちになったのが、その結果に対する"振り返り"です。 マスコミ、野球解説等のあらゆるメディアで、「あのダブルスチールが......」「投手の起用方法が......」といった部分を振り返っていることに違和感を持ったのです。そのような...
書店のビジネス書コーナーによく足を運ぶ方であればご存知かも知れませんが、拙著「これだけ! PDCA」おかげさまで9万部に到達しました。ビジネス書の場合、1万部売れればヒット作と言われる世界なので、そういう意味では大ヒットです。 非常にありがたいことなのですが、一方で「なぜこんなに売れるんだろう?」と不思議にも思っています。 どうしてかと言うと...
前回のコラム「成長する企業の条件」のなかで、"できる"目標ではなく"すべき"目標を掲げることが成長に向かう大前提だと申し上げました。 「言わんとすることはわかるけれども、厳しい市場環境の中で自社の現実を考えると、なかなか踏み出していくのが難しいですね」 これは、講演などの場で直接お聞きすることの多い感想...
2013年がスタートしました。 今回は、成長を志向する企業が考えるべき目標について考えてみたいと思います。というのも、様々な企業とのお付き合いのなかで、この"目標"設定こそが、成長のベクトルに向かっていくのか否かの分岐点になっているのではないか、というケースに遭遇するからです。 "目標"の考え方としては...
新聞・TV等の報道でご存知の方も多いと思いますが、シャープ、ソニー、パナソニック等々、日本を代表する電機メーカーが大変苦しい状況に陥っているようです。アップル、サムスン、あるいはハイアールといった海外の企業が好業績を上げているなか、かつて隆盛を誇っていた日本企業がどうしてこのような状況になっているのでしょうか。 例えば、このような話を聞きました。 ...
伊那食品工業という会社、すでにTV等でも取り上げられていますので、ご存知の方も多いと思いますが、1958年創業の寒天専門メーカーです。 代表取締役会長である塚越寛氏が掲げているのが「年輪経営」という考え方です。 樹木が成長する際に1年1年着実に年輪を重ねていくイメージと照らし合わせ、あえて急成長を目指すのではなく、少しでも前年を超えるような成...
モノを作る企業が世の中に送り出している製品。様々な製品がありますが、この製品に「作り手の"想い"」が込められていればいるほど、"商品"としての価値が高まるのではないでしょうか。 それを体現していると思われる企業として、北海道の帯広に本店を構える六花亭(正式社名=六花亭製菓株式会社)があります。 企業名だ...
皆さんもよくご存知のマクドナルド、2004年に約3800億円だった売上を約5300億円にまで伸ばすことに成功しています。ちなみに2011年は上場後の最高益を上げています。 この8年間の経済環境を振り返ってみると、「長引くデフレ経済」「減少に転じる人口」「少子高齢化」「リーマンショック」「ユーロ危機」と、プラスに作用するポイントがあまり見当たらないというのが正直なとこ...
サッカー日本代表元監督の岡田武史氏。 2010年のワールドカップ南アフリカ大会で、日本代表をベスト16に導いた後、現在は数多くのオファーの中から中国の「杭州緑城」というチームを指揮されているという話を聞きました。 岡田氏と言えば、1998年のW杯フランス大会の際、アジア予選後半は不調だったとはいえ日本のエースとして君臨してきた"キン...
"顧客満足"を掲げてはいるものの、なかなか現場に落とし込まれていない要因として、「お客さま力の低下」(多くの従業員がお客さまの立場で考える力がなくなっている)現状について、お伝えしてきました。 今回は、そもそも会社として勘違いしているケースを考えてみたいと思います。 多くの企業では、「顧客のニーズを捉えてそれに応えていくこ...
「お客様の立場にたって考えて行動しよう」 このように伝えてみたところで、なかなか現場スタッフの行動に落ちていない状況が散見されますし、その要因として、「"お客様力"の低下」があることを前回お伝えしました。 自分が買い物をするお客様の立場であるときに、「接客を受けるのは面倒だから」とサービスを評価できる機会から逃げているよう...
「顧客満足向上」「お客さま第一主義」......。 経営理念や企業ビジョン、あるいは行動指針など、打ち出し方は違えども、顧客満足の言葉はあらゆるところに出てきます。当然、このコラムを読んでいただいている皆さんの会社でも、何らかのカタチで表現されていることだと思います。 これ自体は、大変素晴らしいことだと思うのですが、一方で強烈な違和感を感じる...
「中期経営計画などつくったところで、その通りにならないんだから意味が無いですよね」 かつてのリーマンショック、昨年の東日本大震災というような思いもよらない出来事に翻弄され、経営状況が悪化してしまう企業の方々が、このようなコメントをしたくなる気持ちも十分理解できます。 確かに、先のことはどう予測したところでわかるはずもありませんし、スポーツの勝...
2012年がスタートしました。 随分前から誰もが認識している少子高齢化、近年のドル安やユーロ安に伴う円高、昨年起きた震災からの復興、このような時代の変革期には、大きく変化する環境に対応した経営が求められるのは言うまでもありません。 だからこそ、「なぜ自分の会社はこの事業に取り組んでいるのか」という〝創業原点〞を再定義し、従業員と共有しなければ...
先日、ライフネット生命保険株式会社の出口治明社長と対談をしました。 出口社長は、もともと日本の生命保険業界のリーディングカンパニーである日本生命に長く勤めていた方です。ライフネット生命を創業した2008年当時は、まもなく60歳を迎えるタイミングで、「還暦でベンチャー企業を立ち上げた社長」といった報道をされていました。 誰もが思うように私も疑問...
スティーブ・ジョブズの悲報に世界中が落胆したのは2011年10月5日のことでした。 そして10月中旬には、i-Phoneの新機種となる「i-Phone4S」が発売されて、アップルストアの前に多くの方々が行列を作りました。さらに10月下旬には、伝記作家として有名なウォルター・アイザックソンによる著書「スティーヴ・ジョブズ1」が発売され、今も主要な大型書店で大量に平積み...
川原慎也
(株)船井総合研究所 東京経営支援本部 部長 グループマネージャー
1998年船井総合研究所入社。1兆円以上の大手企業から社員3名の零細企業に至るまで、企業規模や業種業態を問わずに戦略実行コンサルティングを展開するという同社では異色の経験を持つ。「視点を変えて、行動を変える」をコンセプトに、戦略策定段階では「お客さまとの約束は何か」→「約束を果たすためにやるべき仕事は何か」を考え抜こう、計画策定段階では「計画が頓挫する可能性の対処策」を考え抜こう、実行段階では「勝たなきゃ組織一体化しない」から“勝ち”を積み重ねる階段を考え抜こう、と経験に裏打ちされた“視点”への刺激が散りばめられる。最近は、「営業戦略の落としどころは営業マンの行動配分」「断れない提案」「新規開拓一点集中」、等の“視点”の提案を始めている。
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