【週刊粧業2023年5月1日8面にて掲載】 2023年第1四半期の数字からも回復がみられる中国消費経済。化粧品業界も活気とともに苛烈な市場競争が戻ってきた。今回はその中で注目の「美容液」市場を分析してみよう。 中国におけるEC売上ツール「魔鏡データ」によると、中国EC最大手の天猫(TーMall)の22年美容液類の販売総額はおよそ234億元となった。 前年比で10.5%ほどの伸びを見せている。...
【週刊粧業2023年1月30日4面にて掲載】 中国のスキンケア市場は成長とともに進化を続けている。そうした市場で企業は何が必要なのか。どういったマーケティングを行うべきなのか。そのヒントを、2022年の中国スキンケア市場において、ビッグネームの影で着実に成長してきた中国ブランドを分析するところから見ていきたい。 先のW11において、コスメ領域で中国ブランドが引き続き存在感を見せている。 スキ...
【週刊粧業2022年10月24日8面にて掲載】 中国の出生数は減少傾向にあるがそれでも年間約1000万人。出産する母親たちも、社会の変化に伴いその思考が大きく変化しており、新たな市場を形成しつつある。今回は100億元市場ともいわれるマタニティコスメ市場をクチコミから見ていこう。 中国では「出産」に対するこだわりが強い。 「適齢期になったら結婚」「結婚したら子供」という伝統的な意識が強いお国柄...
【週刊粧業2022年9月12日7面にて掲載】 中国の消費者はスキンケアに特に熱心。多くのスキンケア商品が市場にあふれているが、昨今Weiboや小紅書で注目されているスキンケアキーワードが「精簡」である。これまでのスキンケアと何が違うのか、クチコミ調査とともに見ていこう。 「精」とは肌質に合った化粧品や肌へのダメージの少ない化粧品を選択して使用すること。「簡」とはスキンケアのステップをより簡略...
【週刊粧業2022年7月25日4面にて掲載】 2022年上半期の大型商戦「618」は、例年よりも静かに進められた。その中で新たに台頭したスキンケアブランドがある。今回は今注目の中国ブランドを調査した。 22年の618商戦で、天猫におけるスキンケアブランドでは「L’OREAL」「Estee Lauder」「LANCOME」といった大手欧米ブランドが盤石の状態だった。日本勢からは資生堂も安定の売...
【週刊粧業2022年6月6日11面にて掲載】 「中国の女性は、がっちりメイク」という認識が、2022年に入り覆されようとしている。今、中国を席巻しているのは「素顔美人」。「素顔でより輝く」というテーマのトレンドを探った。 「チャイボーグメイク」といったキーワードで中国のメーク手法や中国国産メークブランドが日本で紹介され始めたのは2019年頃だっただろうか。そのころの「チャイボーグメイク」とい...
【週刊粧業2022年4月25日4面にて掲載】 年々オシャレになっていく中国の消費者。スキンケアやメイクアップはもちろんながら、ヘアスタイルにも非常に強いこだわりを見せつつある。今回は中国の消費者がどのようにヘアスタイルを選んでいるのかについて、SNSのクチコミから考察したい。 トレンドExpressでは、ウェイボー上で中国語のヘアスタイルを意味する「髪型」というキーワードに関連するクチコミを...
【週刊粧業2022年3月28日5面にて掲載】 中国コスメ市場で韓国ブランドが光を失いつつある。少なくとも、一部のブランドは規模を縮小、もしくは中国市場からの撤退を進めている模様だ。その様子は中国SNS上にどのように現れているか。トレンドExpressのSNSクチコミ簡易分析から見てみた。 中国コスメ市場において韓国コスメは巧みにそのシェアを確保してきた。しかし、その韓国ブランドが中国市場でシ...
【週刊粧業2022年3月7日8面にて掲載】 スキンケア意識の高い中国の消費者。そのスキンケア手法も常に変化をしている。今回は中国のSNSをチェックしながら見えてきた、2022年に新トレンドとなりそうな中国のスキンケア手法を見てみよう。 毎年のように新しいトレンドが現れてくる中国のコスメ業界。スキンケアに関しても、2019年ごろから「成分党」と呼ばれる消費層が成長、ヒアルロン酸やアミノ酸、ニコ...
【週刊粧業2021年12月6日5面にて掲載】 中国最大の商戦「ダブルイレブン(W11)」が終了した。商戦を包む雰囲気は昨年と大きく異なったが、それでも全体の流通総額は増加傾向が続いている。今回はその2021年W11のコスメ業界の様子を俯瞰してみよう。 最終的な結果としてはT‐Mallで「5403億元」、JD.comでは「3491億元」という取引総額が発表されている。 T‐Mallにおけるスキ...
【週刊粧業2021年11月1日6面にて掲載】 日本でも中国でも乾燥の季節が到来している。この季節気になるのは肌だけではなく、唇の乾燥。中国でもこの季節に本格化するリップクリームのニーズをSNSのクチコミから簡易分析した。 今回分析を行った対象期間は2020年10月から21年9月の1年間。まずウェイボーに書き込まれた「潤唇膏(リップクリーム)」に関すクチコミの月次件数を見てみた。 唇の荒れは季...
【週刊粧業2021年10月4日14面にて掲載】 高速で変化する中国のファッショントレンド。今、ある新領域のファッションアイテムに投資家たちが注目し、過熱し始めている。それは中国の女性たちの「瞳」である。 中国では今、「美瞳(mei tong)」ニーズがZ世代を中心に高まっている。 美瞳とは読んで字のごとく、「瞳」を美しく見せること。すなわち瞳の色を変えたり、大きく見せたりするカラーコンタクト...
【週刊粧業2021年8月30日14面にて掲載】 2020年はトラベルリテール業界に非常に大きな『事件』が2つあった。1つは新型コロナウイルスの発生・流行であるが、もう1つは「離島免税制度」の拡大だ。中国海南島におけるトラベルリテールを大いに盛り上げた。今回はその中国海南島離島免税消費の状況を最新レポートから見ていこう。 知っての通り、中国政府は20年7月から、海南島(海南省)の離島免税政策を...
【週刊粧業2021年8月2日10面にて掲載】 今年も上半期が過ぎ去った。お隣の中国ではコロナ以前と同等とは言えないが、消費が回復傾向を見せている。その中で日本からも注目されたのが上半期最大の商戦「618」である。今回はその618をクチコミから見ていこう。 7月初旬、トレンドExpressではオープンデータと自社クチコミ調査を合わせた「2021年618商戦レポート」を発行した。
【週刊粧業2021年6月28日12面にて掲載】 若々しいパワーで消費の中心となっている中国Z世代。しかし、そのZ世代は「加齢」にも非常に敏感な様子。今回は、中国Z世代に広がる「エイジングケア」について見てみよう。 中国Z世代の美容トレンドはますます多様化している。 最近、じわじわと話題になってきているのが「抗初老」、すなわち20代からアンチエイジングを行う「アーリーアンチエイジング」である。
【週刊粧業2021年5月31日12面にて掲載】 世界的なジェンダーレスの潮流が、コスメ業界に新たな変化とビジネスチャンスをもたらしている。お隣の中国でもそうした影響が「メンズコスメ」市場の急拡大という形で顕在化している。 インターネットの中国のオーディション番組やバラエティ番組を見ながらふと思う。 「中国の男性も変わった」 表現が難しいが、いわゆる「キレイ系男子」が増えたと感じる。
常に新しいトレンドが生まれている印象がある中国だが、「美」の基準に関してはやや保守的なところがある。その代表的なものとして「美白」を求める傾向が強いことがあげられる。昨今においては表現しにくい言葉となっているが、中国ではいまだ現役のニーズとして発信されている「美白」について考えてみたい。 現在、多様性を尊重する意味で「美白」のような「肌が白い=理想」という表現を改める動きが進んでいる。これ...
【週刊粧業2021年3月29日5面にて掲載】 日本の一般メディアでも徐々に聞かれるようになってきたキーワード「Z世代」。1995年以降に生まれた世代を示す言葉であり、これまでとは異なる嗜好を持った消費者層として分析が進められている。今回は中国のZ世代をクチコミから掘り下げてみよう。 中国では2018年ごろから本格的に注目・分析が進められてきたZ世代。中国ではその生まれ年を示す「95後(199...
【週刊粧業2021年2月8日10面にて掲載】 コロナ禍においても勢いが衰えない中国の化粧品業界。それをチャンスと捉え攻勢をかける動きが広がっている。しかしそこでは中国国産ブランドが急成長し、存在感を放っている。 今回は年初に発行したレポートから、再度、中国の化粧品市場を俯瞰してみよう。 トレンドExpressでは今年1月、中国国内コスメ業界の関連データ、クチコミ、EC流通額などを調査した『中...
【週刊粧業2020年12月14日10面にて掲載】 今年も行われた中国最大商戦であるW11(双十一・独身の日)。EC最大手「天猫(Tmall)」のオーダー総額が4982億元(約7兆9000億円)に達したこの商戦、そのスキンケア部門で台風の目となったブランドをクチコミ調査で見ていこう。 今年のW11スキンケア部門でトップをとったのはEstee Lauderであった。 同ブランドは傘下に「LA M...
【週刊粧業2020年10月26日11面にて掲載】 オシャレな街になりつつある中国。その中国で近年伸びているのが「ヘアファッション」の中のセルフヘアカラーニーズだ。 中国でも色とりどりの個性的なヘアカラーの消費者が街を彩っている。今回は、そんなセルフヘアカラーについてクチコミ分析を通じてみていこう。 中国の調査会社iiMedia Researchの調べでは、ヘアカラー剤市場規模は2017年には...
【週刊粧業2020年9月21日12面にて掲載】 世界的に重要な消費市場となった中国のコスメ業界。2019年頃からオフラインの動きが活発化している。 今回は、現在人気を集める中国コスメセレクトショッについてクチコミ分析と合わせて見ていこう。 コスメ消費の主戦場はT₋MallやJD.comなどがひしめくオンラインと目されているが、実はオフライン市場では「セレクトショップ」が急拡大中だ。 しかも「...
【週刊粧業2020年7月27日14面にて掲載】 例年とは異なる雰囲気の中で展開された今年の「618」。上半期最大の小売イベントが終了したわけだが、その経過を見ていると、中国EC業界が新しい時代に入っているのではないか……という疑問がわいてくる結果となった。今回はその様子をクチコミ調査の結果をもとに見ていこう。 今年の618の成果をメディア報道や公式発表などを基に整理を試みた。 京東では202...
【週刊粧業2020年6月29日4面にて掲載】 日本でも徐々に日常生活が戻りつつあるが、いまだ感染そのものは収束してはいない様子である。「withコロナ」の時代、何が必要とされるのか。それを知るためにも、今、中国の新型コロナ流行期のニーズを振り返ってみよう。 今回、トレンドExpressでは自社のクチコミデータであるトレンドViewerから「買いたい」日本商品クチコミランキングのデータを抽出し...
【週刊粧業2020年5月25日11面にて掲載】 予断を許さない状況ながら、世界に先んじて「Afterコロナ」へと移行しつつある中国。その経済、消費の回復に期待を寄せる日系化粧品ブランドも多い。今回はこうした日系ブランドの前に立ちふさがるであろう中国国産ブランドのコロナ情勢下の動きをデータから見ていこう。 5月15日、中国国家統計局は2020年4月の社会消費品小売総額を発表した。 それによると...
【週刊粧業2020年3月23日6面にて掲載】 日本で危機感が高まっている新型コロナウイルスだが、逆に中国ではすでに気分は終息ムードとなっている。その反動が現れはじめている最新の商戦から、中国消費者の現状を追いかけてみよう。 まず、中国で最も厳しい外出規制が行われていた時期、中国の消費者たちは何を求めていたのか。 トレンドExpressでは1月20日~2月9日、中国の複数のSNSでクチコミ調査...
【週刊粧業2020年3月9日5面にて掲載】 春節も過ぎ、中国の発表するデータを見ている限りでは、患者数も落ち着き始めているかのように見えている中国の新型コロナウイルス。今回はその感染症が本格化した春節前後のクチコミの動きを見つつ、状況を分析した。今後の中国コスメ市場を考えてみよう。 中国SNSクチコミデータバンクであるトレンドViewerで、春節前後のデータを見ているとやはり大きな変化がみら...
【週刊粧業2020年2月24日18面にて掲載】 中国のコスメ業界で拡大しているのがメークアップ市場だ。しかしメークで自分自身の「美」を引き立たせるのには、ある程度の技術が必要となる。そんな中国消費者のメーク技術の情報源を探ると、意外な存在が見えてきた。 昨今、日本でもKOLの中国風メークが「チャイボーグ」などと呼ばれ、注目されている。 では中国の一般の消費者はどこからメークノウハウの情報を得...
【週刊粧業2020年2月10日5面にて掲載】 2019年中国の小売は、まさに「ライブコマース」の年だった。特にカリスマKOLである李佳琦がその存在感をいかんなく示していた。そんな彼の名を一躍有名にしたのが「口紅」だった。今回はそんな中国の口紅ニーズを見てみよう。 中国トレンドExpressでは、19年に中国のメークアップに関するクチコミ調査を行った。 口紅に関するクチコミのキーワードで注目し...
【週刊粧業2020年1月27日11面にて掲載】 年が明け、日本にとっても重要な2020年が到来した。その冒頭にやってきたのが中国からのインバウンドシーズン「春節」である。今年は1月25日と例年より早めの春節となったが、中国消費者はどんな日本の商品を求めてやってきたのだろうか? トレンドExpressでは訪日中国人観光客のショッピングニーズを把握するために、クチコミデータバンク「トレンドVie...
森下 智史
株式会社NOVARCA 「中国トレンドExpress」編集長
高校卒業後、約10か月間日本で中国語を学ぶ。1998年2月~上海で学部および大学院(中国古代史)で学ぶ。
2005年に卒業後、上海で在留邦人向け情報誌の編集・ライターとして業務。
2012年に日系市場調査会社上海現地法人でマーケティングリサーチ(産業調査)業務に携わる。
2015年5月、17年間の中国生活に区切りをつけ、帰国。東京で日中間のビジネスコンサルティング業務を経て2018年1月にトレンドExpress(現在はNOVARCA)入社。現在に至る。
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