【週刊粧業2016年6月13日号12面にて掲載】 急成長中の中国越境EC市場ですが、リスクがないわけではありません。その中で最も注視すべきは物流・税金の問題です。特に中国の税金ついては、規定が非常に複雑なためまずは正しく理解する必要があります。 越境ECにおける配送方法は2通りあります。 1つは日本から消費者の自宅までEMSで届ける直送モデルと、先に商品を船で保税区に搬入しておいてオーダーが...
【週刊粧業2016年5月2日号12面にて掲載】 前回に続いて今回は、越境ECで「利益を出す」にはどうすれば良いかという点についてお話したいと思います。 越境ECに関わらず、中国のECで商品を販売するには通常広告費が不可欠です。そしてその広告費は安くなく、日本の数倍の予算が必要なことも珍しくありません。そのため売れたのは良いが、利益がほとんど残らなかったという話が非常に多いのです。 「最初は知...
【週刊粧業2016年4月11日号12面にて掲載】 インバウンドでの爆買に続き、現在越境ECが非常に注目されています。2014年はインバウンド元年、そして2015年は越境EC元年とも言われ、日本にいながら中国の消費者に物を売る方法が出そろいました。 越境ECとは、中国在住の人が海外のECサイトで海外の商品を個人輸入で買うことを指しますが、その市場規模は莫大で2015年には5.5兆元と推計されて...
【週刊粧業2016年3月14日号4面にて掲載】 春節が終わり中国やその他中華圏の国も、ようやく通常の仕事モードに戻ってきました。今年の春節も化粧品のインバウンド販売は好調でしたが、売れ筋は引き続きシートマスク、馬油、酵素などでした。今後はこうした商品に加えどういう商品が売れるでしょうか。 弊社は免税店に来店されたお客さんを中心に顧客をネットワーク化しており、インターネット上での会話グループを...
【週刊粧業2016年2月8日号5面にて掲載】 2016年が始まりました。皆さま本年もどうぞ宜しくお願い致します。 さて、ご存じの通りアジアの多くの地域では元旦より春節の方が重要です。2016年の旧正月は2月8日で、2月7日が大晦日になります。春節休暇は2月7日から13日までの7日間で、6日と14日は振替出勤となり休みではありません。 そして春節には中国をはじめとしたアジアの国から観光客が押し...
【週刊粧業2016年1月11日号6面にて掲載】 弊社はマーケティング業に加え、化粧品の販売も行っています。お客さんは、主に中国からの観光客ですが、帰国後もインターネット上のグループで関係を継続しています。またインターネットを通じて彼女達がどのような投稿をしているかも調べることができるので、中国人女性の購買行動というのが実によく分かります。その中で最近とても重要な傾向に気づきましたので今回はそ...
【週刊粧業2015年11月9日号5面にて掲載】早いもので今年も残すところあと2カ月となりました。今年はインバウンド市場が大変盛り上がりましたが皆さまの会社もその恩恵を受けられましたでしょうか? 今年6月より4か月間、三菱総合研究所さん主催で企業に参画いただき訪日中国人市場研究会を開催いたしました。私はその座長を務めさせて頂いたのですが、大手企業であってもインバウンドは未だ手探りであるというの...
【週刊粧業2015年10月12日号4面にて掲載】 10月1日は中国の建国記念日です。今年の国慶節連休は10月1日から7日までの7連休となり多くの人が海外旅行に出かけることでしょう。 元安、株価下落など不安材料の多い最近の中国経済ですが、訪日旅行に影響はでているのでしょうか? 訪日旅行に強い中国の旅行社にヒアリングしたところ、増加率は若干落ちるものの増加傾向が続くことは変わらないとのことで、当...
【週刊粧業2015年9月14日号4面にて掲載】 今や誰もが知る中国人観光客の爆買現象ですが、これにストップがかかる可能性が出てきました。 既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、9月1日より中国の税関において5000元(約10万円)を超える持ち込みについては課税されるとの通達が出ました。これは以前からあった法律ではありますが、その運用を厳格に適用するとのことです。 実際に税関でどのような...
【週刊粧業2015年8月10日号5面にて掲載】 中国からの訪日旅行の最盛期は大きく4つあります。まず2月の春節、4月の桜、10月の国慶節、そしてまさに今である8月の夏休みシーズンです。蒸し暑い日が続く東京ですが、連日中国人観光客でにぎわっています。 この暑さでは観光や買い物どころではないのではないかと心配になって聞いてみたところ、「北京の日差しに比べたらマシ」「四川の方がもっともっと暑い」と...
【週刊粧業2015年7月27日号14面にて掲載】 先月、中国の大手ECサイトの越境ECがオープンし盛大なプレス発表会が行われました。越境ECとはインターネットを使った通信販売のことで、実店舗を海外に出店しなくとも世界中の人に販売ができる方法としてインバウンドと並び注目されています。海外進出に比べコストが格段に低いことは利点ですが、売買に適用されるのは購入者の居住国の法律となる等、注意も必要で...
【週刊粧業2015年6月8日号4面にて掲載】 今年は本当にインバウンドが盛り上がっていますが、旅行者は今後まだまだ増える予想です。縮小する国内市場においてインバウンドは希少な成長分野ですが、今は目前の旅行者の対応で精一杯という企業が多いのではないでしょうか? 旅行者のニーズをつかみ商品やサービスを提供していくことでビジネスの機会は更に広がっていきますが、そのためには旅行者がどういう人たちで...
【週刊粧業2015年5月11日号14面にて掲載】 地方創生は安倍政権の重要なテーマの一つでありますが、この地方創生にもインバウンド消費が貢献することが期待されています。 弊社の運営する銀座の化粧品免税店でも、福岡の「あまおう」や沖縄の「月桃」、隠岐諸島の「ふくぎ」を使った石鹸を販売していますが、これが結構売れています。この石鹸は地方創生コンサルティング会社の株式会社紡(以下、紡社)が手がけて...
【週刊粧業2015年4月13日号5面にて掲載】 弊社は銀座で化粧品の免税店を運営しております。お客さんは中国からの観光客が一番多く、20代後半から30代前半の女性2人組というのが多いパターンなのですが、接客する中で彼女達の化粧品に対する購買心理について気づいたことがありますので、今回はそのことを中心にお話したいと思います。 少し話は飛びますが、お店で接客をしているとよく自分が大学生だった頃を...
【週刊粧業2015年3月9日号5面にて掲載】 今年の旧正月は2月19日でした。中国や台湾等では2月18日から春節休暇となり、日本のメディアでは春節に日本に訪れる中国人観光客の「爆買」報道でもちきりでしたが、実は訪日旅行シーズンはこれからです。桜の美しい3月は大変人気がありますし、4月は清明節、5月は労働節と連休も控えています。 弊社も化粧品免税店を運営しておりますが、2月よりも3月の予約の方...
【週刊粧業2015年2月9日号5面にて掲載】 観光庁の発表によると2014年の訪日外国人旅行消費額は2兆円を超えたとのことです。これは前年比10.7%増であり2020年までに3兆円規模に達することが予想されています。 現在インバウンドの主役は中国、台湾からの観光客ですが、今後大きな伸びが期待されているのは、マレーシアやインドネシア等のムスリム(イスラム教徒)人口の多い国です。訪日中は商品を知...
【週刊粧業2015年1月19日号12面にて掲載】 新年おめでとうございます。今年も引き続きアジア女性と化粧品市場に関する情報を発信して参りますのでどうぞ宜しくお願い申し上げます。 さて新春初のコラムは、注目集まるインバウンドにおける接客サービスについてです。 弊社は去年夏よりECサイトと銀座の実店舗販売を連動させたマーケティングをご提供しておりますが、接客を通し見えてきた外国人のお客様が喜ぶ...
【週刊粧業2014年12月8日号11面にて掲載】 記録的な円安の影響もあり、訪日観光客は増加の一途をたどっています。銀座の街を歩いていると、さまざまな外国語が聞こえてきて、世界中から観光客が押し寄せて来ていることを実感します。中でも、頻繁に耳にするのは中国語ですが、中国人観光客と台湾人観光客の旅行スタイルは随分と異なります。今回のコラムでは、インバウンド(訪日外国人観光客)の中心的存在である...
【週刊粧業2014年11月10日号4面にて掲載】 前回のコラムでハラルには国際的な認証基準がなく、認証団体によって若干異なることを書きましたが、手続きや料金体系も認証団体によってさまざまです。そのため概しての説明となりますが、今回はハラル認証申請に関するプロセスについてご説明します。 まずハラル認証の申請をする企業は、ハラルについて学び、ハラル製品を製造する体制を整える必要があります。しかし...
【週刊粧業2014年10月20日号4面にて掲載】 現在アジアの化粧品市場の主役は中華系の華人ですが、今後はムスリム(イスラム教徒)の存在感がどんどん大きくなっていくでしょう。米国調査会社ReportsnReportsが今年2月に発表したレポートによると、世界のハラル対象化粧品及びパーソナルケア市場は2013年から2018年にかけて年平均約13%で成長すると予測しています。 世界で16億人いる...
【週刊粧業2014年9月8日号11面にて掲載】 中国ではギフトセットで販売されている化粧品をよく見かけます。百貨店で、ショッピングモールで、ドラッグストアで、低価格から高価格帯のものまで幅広く売られています。特に中国の国産メーカー等は必ずギフトセットを用意していますが、それは、中国人女性はプレゼントとしてだけではなく自分用にも好んで購入するからです。 セットを買う理由を中国人女性にインタビュ...
【週刊粧業2014年8月11日号12面にて掲載】 海外市場で化粧品を売る場合、一番ネックになってくることは何でしょうか? 私は『時間』だと思います。 許認可を取得したり、場合によっては配合成分の変更や現地企業との合弁会社が必要になったりと、クリアしなければならないステップは山のようにあります。進出する国によって違いはありますが、順調に進んでも1年や1年半は軽くかかります。法律がまだしっかり整...
【週刊粧業2014年7月28日号4面にて掲載】 日本政府観光局が6月中旬に発表した今年1~5月の訪日外国人客数は、前年同期比28%増加し520万人を超えました。東南アジア向けのビザ発給要件が緩和されたことや、羽田空港の国際線増便などが功を奏し、好調に増加しています。実際、銀座の中央通り等には連日観光バスが列をなして駐車しています。観光客の急増で観光バス不足が深刻化しているほどです。 街に溢れ...
【週刊粧業2014年6月9日号5面にて掲載】 イスラム教徒の人々は、今月28日より断食月(ラマダン)に入ります。ラマダン中は日の出から日没後までの間は、飲食が一切禁じられています。このように厳しい戒律で知られているイスラム教ですが、今回のコラムではイスラム教国での化粧品販売についてお話したいと思います。 イスラム教では、豚肉やアルコールを摂取す...
【週刊粧業2014年5月12日号11面にて掲載】 タイの人々の生活にはハーブが広く浸透しています。手軽に豊富な種類のハーブが手に入り、それを料理や美容、そして医療にと活用してきました。例えばハーバルボールというハーブをコットンで包んだ温湿布は、自然治癒力を高める効果があるとしてバンコクのスパでは定番メニューです。 こうした背景からタイのローカル...
【週刊粧業2014年4月14日号4面にて掲載】 タイはアジアの中でも美意識の高い女性が多い国です。首都バンコクには至る所に美容室があり、しかも早朝から夜遅くまで営業しており、美容室でヘアセットをしてからお出かけをする女性も多いです。 熱帯に位置するタイは、年間を通じて湿度が高く紫外線が強いため、スキンケアは保湿よりも美白が重視されています。ライ...
インドネシアの女性が化粧品に求める効果は、何といっても「美白」です。 インドネシアは多民族国家ではありますが、その大多数を占めるのはブラウンの肌色を持つマレー系の人々です。中華系など肌の色が明るい人もいますが、全体からみると少数であり「白い肌=美人」というのがインドネシア人の共通認識です。 この白い肌に対する憧れは、350年以上続いたオランダ...
中国に特化してお伝えしてきました本コラムですが、東南アジア案件が増えてきましたので、今回からコラムを刷新しアジア諸国の化粧品市場をレポートしていきたいと思います。 まずはインドネシアの化粧品市場についてです。化粧品が販売されているのは、百貨店、ドラッグストア、GMS、CVS、小売店等ですが、特徴は小容量かつ低価格の商品が主流なことです。化粧水を例に挙げると容量は10...
沖野真紀
中国女性市場専門調査会社 (株)ブルームス代表取締役
定性調査に特化したインサイトマーケティングを得意とする。また、日本とアジアのメディアで美容通としても活躍中。その知見と現地調査でアジア女性の美容ニーズの分析に努めている。
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